さまざまな業務に合わせたアプリをノンプログラミングで作成できる『kintone』の製造業での活用事例を以前のコラムでもご紹介しました。基幹業務をすべてkintoneで管理している事例もありますが、会計システムや生産管理システムとの共存が必要な場合があります。
今回は生産管理システムをはじめとする基幹システムとkintoneが併存する場合の、データの一元管理の方法をご紹介します。また、基幹システムとkintoneを連携させた場合の利用シーンについてや、連携方法も併せてご紹介します。kintoneと基幹システムを連携して、製造現場で活用する事例はこちらの記事をご覧ください!
基幹システムとkintoneでマスタ情報をどのように一元管理するか、今回は顧客情報の管理を例に紹介します。
kintoneで案件管理などを行う場合、基幹システムとkintoneの両方で顧客情報が必要です。基幹システムから出力した顧客情報をkintoneに読み込ませることでデータの作成が可能です。しかし、顧客との接点が多い営業担当がkintone上で顧客の新規登録や既存顧客情報の編集を行った場合、基幹システムにはその情報が反映されません。
基幹システムとkintoneを連携させることで、基幹システムからkintoneへ一方方向でデータを渡すのではなく、kintoneで追加・編集したデータを基幹システムに戻すことが可能になります。元データの管理は基幹システムで行い、kintoneで登録・編集を行うことで顧客情報の一元管理が可能になります。
基幹システムで管理している情報の一つに在庫情報が挙げられます。kintone と基幹システムを連携させることで、営業担当が在庫数を確認しながら商談を進めることが可能です。その結果、正確な納期や見積りを行うことが可能です。
下記の図のように、kintone上で管理している顧客情報とひも付けて案件管理を行います。この時に基幹システムから連携させた在庫情報を確認しながら在庫情報を確認することができ、kintone上に登録している案件で受注が確定すると、基幹システムの受注管理に受注情報を反映させることができます。基幹システム側の受注管理の情報から、在庫の引き当てなどを行うことでkintoneに正確な在庫情報を反映させます。
基幹システムから出力したCSVをkintoneに読み込ませ、kintoneから基幹システムへも同様の作業を行うことで連携をさせる方法です。CSVのフォーマットなど考慮する必要がありますが、下記のツールを使って一部自動化することが可能です。
・「kintone コマンドラインツール」
「ASTERIA WARP Core」をはじめとするEAI(データ連携)ツールを活用すると、フォーマットの変換も可能で、連携を自動化することが可能です。通常、連携部分の開発を行った後にkintoneか基幹側のデータ項目を変更した場合、再度連携部分を修正する必要があります。しかし、EAIツールは連携部分をノンプログラミングで作成することができるので、連携部分に変更が必要な場合も簡単に修正が可能です。システムを簡単に作成・修正できるというkintoneの特徴を損なうことなく連携を実現できます。
今回はkintoneと基幹システムを連携させた一例を紹介しましたが、現場で活用するkintoneと基幹システムとの連携の例など活用方法はさまざまです。より詳細な情報をご希望の方は是非お問い合わせください。
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