働き方改革や業務改善という言葉をよく聞きますが、「何から始めたらいいのか分からない」、「ITツールを導入すれば業務改善できるって言うけど本当にできるの?」と、思う方も多いのではないでしょうか。
今回は業務改善を始めるための手順と、その実現に有効な手段をお伝えします。
業務改善とは、字のごとく業務を改善することです。では、改善すべき業務とはどのようなものでしょうか。何かしら問題を抱えている業務が改善されるべきで、その問題は「3M」や「3ム」と呼ばれる「ムリ・ムダ・ムラ」という切り口で考えると捉えやすいです。
「ムリ」とは、能力以上の効果を期待して作業効率を落とすことです。能力以上の仕事量を人に与えて生産性が下がることや、機械に能力以上の作業をさせ、故障を招くことなどです。
「ムダ」とは、不要であることや生産性を下げることです。日常的に起こるムダとしては不必要な情報や同じ情報を何度も記入しなければならない書類の作成であったり、必要な情報へのアプローチが悪く検索に時間がかかったりすることです。
「ムラ」とは、一定でないことです。製品の品質や生産量が一定でないことや、仕事が属人化することで作業時間や品質が一定でないこと、仕事量が一人に偏ることなどが挙げられます。
業務改善を進めるためには「ムリ・ムダ・ムラ」を見つける必要がありますが、何から始めればいいでしょうか。はじめに現状を把握し、問題を洗い出します。業務の棚卸しが必要で、どんな業務がどんなプロセスで行われているかなどを書き出して「見える化」を行います。
「見える化」した業務フローや業務量に偏りがないか、属人化しているものがないかなどを確認し、「ムリ・ムダ・ムラ」などの問題点を発見します。現状把握や業務の棚卸しを円滑に進めるためには常に業務の流れが共有されている必要があります。日頃から情報共有を徹底することで「ムリ・ムダ・ムラ」に気付きやすくなります。
発見した「ムリ・ムダ・ムラ」を解決するための改善案を考えます。業務フローを修正するなど、業務の見直し・修正だけで解消できるものから、ITツールを導入して解消するものまで、その手段はさまざまです。ITツールを導入して業務改善を行うなかでも、大掛かりなシステムを導入して業務を大きく変更することもありますが、今回は小さな「ムリ・ムダ・ムラ」を見つけてできることから解消していく「業務ハック」という考え方をご紹介します。
大掛かりな経営改革や業務改善ではなく、今どきのクラウドサービスを活用することで、身近な出来ることから改善を始め、繰り返し型で業務改善していくための手法やノウハウをまとめて「業務ハック」と呼んでいます。
引用元:Social Change
「理想の働き方改革より現場の業務改善を〜現実的で効果的な「業務ハック」のはじめ方」
以上のことから、業務ハックのポイントは以下の2点です。
・大掛かりではなく、身近で小さな改善から取り組む。
・繰り返し改善を続けること。
今回は業務改善の始め方をご紹介しましたが、「今すぐ始める!「働き方改革」にはITツールの活用を」でも述べているようにITツールを活用することで効果的に業務改善を行うことができます。
業務ハックを手軽に実現することができるのがサイボウズの『kintone』(コラム「『kintone』とは?何ができるのか?」)です。紙からExcelへの入力業務など、身近なムダを気付いたときに改善することができます。また、クラウドにデータが集約されているので、情報共有が徹底され業務の現状を把握しやすく、「見える化」が行われているので「ムリ・ムダ・ムラ」の発見が容易になります。
「ムダ」のなかでも何度も同じ工程のことを行うルーティーン作業や、同じ内容を複数のシステムに入力する作業が多い場合には、EAIツール(コラム「社内のデータが”つながる”EAIツールとは」)やRPA(コラム「最近話題のRPAとは何か?何ができるのか?」)により自動化することが可能です。
また、受発注業務においてリードタイムの「ムダ」があれば、弊社のクラウド型EDI『EXtelligence EDIFAS』で「ムダ」を解消することが可能です。
小さな改善が積み重なり、大幅な業務改善につながります。はじめの一歩として業務ハックを始めてみましょう。