kintoneは開発の知識がなくても、最短3分で業務アプリの作成が可能なクラウド型業務アプリ開発プラットフォームです。「案件管理や進捗管理、日報管理などのアプリがノンプログラミングで作成できるのが特徴」と、コラム「『kintone』とは?何ができるのか?」でもご紹介しました。
kintoneでは標準の機能で対応しきれない場合、プラグインを利用するかカスタマイズ開発をして機能を拡張することが可能です。例えば、特定の条件を満たしたレコードの背景色を変更したい場合や、ボタンを追加して特定の計算を実行したい場合、参照元データを変更した時にルックアップ先のデータを自動更新したい場合等にカスタマイズが必要になります。
今回は、kintoneのカスタマイズ開発を行う場合に出てくる問題点とその解決方法としてアールスリーインスティテュートが提供する『gusuku Customine(グスク カスタマイン)』についてご紹介します。
(本コラムは2018年4月19日時点の情報をもとに作成しています。)
kintoneの特徴は大きく2つあります。1つはドラッグアンドドロップでアプリを作成できることです。これにより、プログラミングの知識がない人でもアプリを作成することが可能になります。
もう一つは、継続的に業務改善することが可能な点です。kintoneは、DevOpsという開発手法を活用し、アプリを運用した結果をフィードバックしてブラッシュアップを繰り返し、開発・運用のサイクルを素早く回すことが可能です。
しかしながら、kintoneのカスタマイズ開発しようとする場合、これらの特徴が活かされず、一気に開発の難度が高くなります。JavaScriptによるカスタマイズ開発は、プログラミング言語の習得やkintone APIの学習が必要など、標準機能のみを使ってきたユーザーには非常にハードルが高くなります。また、カスタマイズを行う段階で仕様の伝達や実装、動作確認が必要になり、開発に時間がかかるので運用のサイクルを素早く回すことが難しくなります。
アールスリーインスティテュートCIOの金春利幸氏は、gusuku Customineの製品発表会で、これらの問題を「kintoneカスタマイズにおけるスキルと時間のギャップ」として指摘しています。「kintoneカスタマイズにおけるスキルと時間のギャップ」については、週刊アスキー「kintoneカスタマイズに悩むすべてのユーザーにうれしい『gusuku Customine』」(2018年03月27日15時00分)の記事で詳しく紹介されています。
これらの問題点を解決するツールが、gusuku Customineです。
gusuku Customineは、プラグインでは難しい、それぞれの業務に合わせた細かいカスタマイズを、プログラミングなしに実現することができます。 計算したり、ボタンを出したり、色を変えたり、フィールドに値をセットしたり、無効化したり。思い通りのカスタマイズが簡単に実現可能になります。
CustomineはCustomizeとmineを組み合わせた造語で、「カスタマイズを自分のものにする」という意味が込められているといいます。
gusuku Customineでの操作手順は以下の通りです。
1. やりたいことを考える
2. パーツを並べる
3. kintoneに送信
この3ステップだけで、kintoneの標準機能ではできない「かゆいところに簡単に手が届く」ツールです。もちろんパーツを並べるだけなのでプログラミングの必要がなく、ローコード・ノーコードでkintoneのカスタマイズが実現できます。
gusuku Customineにおける1カスタマイズは、1つのアプリに対して行う追加機能全体のことを指します。上記の画像は1つのカスタマイズに対して何を行うかという画面です。カスタマイズは複数行の「アクション」から成り立ちます。1行ごとのアクションは「やること」と「条件」に分かれており、「どんな動作・機能をいつどんな条件で実行するのか」マウスの操作のみで設定可能です。設定が完了したら左上部にある「kintoneアプリへ登録」ボタンをクリックし、複数行をまとめたカスタマイズのソースとしてkintoneのカスタマイズ設定に反映することができます。
主な機能は以下のものが挙げられます。
– フィールドに対する各種操作(無効化・有効化・非表示・値をセットなど)
– フィールドに対するエラーチェック追加
– 他のアプリのレコード取得/更新
– メニュー位置やスペースに対する各種ボタンの設置
– 各種ダイアログやラベルなど各種UIコンポーネントの設置
– 外部サービス連携呼び出し
– プロセス(ステータス)の操作
– レコードやテーブルに対する各種集計処理
これらの「やること」と「条件」で作る「アクション」を組み合わせて自由にカスタマイズを実現できます。プラグインでは実現できず、カスタマイズ開発が必要で諦めていた機能もカスタマインで実現することが可能になります。
価格は「スターター」は、5カスタマイズごとに月額3万円で利用できますが、2018年8月(予定)まではプレビュー期間として無料で利用できます。プレビュー期間が終了しても最初の1カスタマイズは無料で利用することが可能です。また、プレビュー期間中に登録していると、本リリース後に利用できるディスカウントが用意される予定です。価格体系について詳しくはこちらをご覧ください。
kintoneとgusuku Customineを活用し、ローコード/ノーコードでより効果的な業務改善をしてみませんか。