日本版Industry4.0への第一歩 - EXtelligenceという選択肢
ドイツが推進するIndustry4.0は、国や研究機関、大企業、中小企業が連携した一大国家プロジェクトの様相を呈しています。しかし、中堅・中小企業の中には、「そのような大きな流れの中に、果たして自社は参入できるのだろうか?どのように関わることができるのか?」と不安や疑問を抱かれる企業も多いのではないでしょうか。
当社では、Industry4.0を「付加価値ネットワークを通じた『水平展開』」と「『垂直統合』とネットワーク化された生産システム」という2つの軸で捉えています。
『水平展開』は、企業を中心に市場、顧客、外注・仕入先との連携を構築するアプローチを示します。
その一端を担うのは、他社と連携しながら業務を効率的にまわすための「SCM (サプライチェーン・マネジメント)」です。生産計画の共有など、従来よりも一歩踏み込んだ他社との連携・関係強化がIndustry4.0の原動力になります。もうひとつの一端は、「BtoB」。Industry4.0は従来のトップダウンに囚われない横とのつながりを中堅・中小企業にもたらします。AIやデータの活用によって自社の企業価値を高め、それを発信していくことで新しいBtoBマッチングの創出を目指します。
「SCM」を「従来から続く関係性の強化」だとすると、「BtoB」は「新しい関係を築くための活動」になります。
『垂直統合』は生産を取りまく設備やネットワークのつながりを示します。
その上位に位置する「AI(人工知能)」は、飛躍的な進歩を遂げ、機械学習やディープラーニング(深層学習)などの最新技術により、自ら学ぶ自律進化型システムが実現され始めています。また、下位に位置するのは「IoT」。設備や工具、工場内のインフラ、さらには作業員の行動までもがインターネットに接続され、リアルタイムに現場の情報が収集されています。「IoT」により、現場から情報を集め、ビッグデータとしてクラウド上に蓄積していき、そのデータをもとに「AI」が解析と学習を行い、計画と指示の精度を高めていく。「AI」や「IoT」は使うほどにデータが蓄積されて、自らパフォーマンスを向上させていくツールです。
クロス部分に位置するのが「生産管理システム」です。
外部とのつながり、生産システムのつながりを構築するためには、確固たる中心点を企業内において構築することが重要になります。これからの「生産管理システム」は、従来のような閉じたシステムではなく、自社の他のシステムやパートナー企業のシステムと連携することを前提とした、社会に開かれたものである必要があります。「生産戦略」のためのプラットフォームとして、ものづくり企業の中核的な役割を担うシステムです。
これからの中堅・中小企業には、『水平展開』と『垂直統合』をつなぐ点となる生産管理システムが求められます。さらに、その点を基点として戦略的なサプライチェーン・マネジメントシステムを構築し、人・モノ・金などの経営資源をそこに集め、ビジネスモデルを立体的に組み上げていくことで、「次世代のものづくり経営」を実現していくことができると考えています。
そして、もうひとつの大切な要素が「時間」です。ものづくりの現場やサプライチェーンのクラウドネットワークを通して、日々蓄積されていくデータ。そのデータを通してシステムは、自ら学び、AI的に自律的な進化を重ねていきます。そのシステムを扱う人材にもまた習熟が求められ、得られた情報を知識に変え、より高度なものづくり経営に役立てていく知見とスキルを活性化するためのプラットフォームが必要になります。
エクスが開発を手がける『EXtelligence(エクステリジェンス)』は、このように立体的・時間軸的にナレッジを蓄え、その知的資源を経営に生かすための土台を提供する、「ものづくり知的プラットフォーム」です。
戦略的なSCMの構築を強力サポート。EDIツール「EDIFAS」は調達管理の基本はもちろん、購買先とのSNS、BCP(事業継続計画)の共有などを実現。基幹システムとの連携もスムースに行えます。
信頼のおけるEC(BtoB)により取引先拡充を支援。情報収集の場としてポータルサイトも運営していきます。
クラウド上でのBOM共有・維持、マスターデータの自動ダウンロードを可能に。離れた工場も結んでいきます。
学習機能を備えた生産管理システムが、最適な生産計画を設計。リスクマネジメントや状況の見える化も行います。
ものづくりに役立つ情報を提供するインターネット・コンテンツや、クラウド型のe-learningを通して、人材を育みます。
日々蓄積されるビッグデータを利活用できる、優れた分析機能を備えたマイニングサービスを提供します。
システムの自律的な保守を実現する、プリベンティブ保守システムも完備しています。