Search Archive コネクテッドインダストリーズ

中小企業だからこそできる! IoT で始めるコネクテッドインダストリーズの第一歩

関連施策も実施されつつあり、本格的にコネクテッドインダストリーズが進み始めています。日刊工業新聞が運営するMETI Journalにおいても、「進化するコネクテッドインダストリーズ」というタイトルで政策特集が組まれ、この1年のコネクテッドインダストリーズの進捗や、事例についても紹介されています。地方の、特に中小企業にとっては、まだまだ実感の薄い話ですが、確実に大きな変化が訪れようとしています。
 大きな変化に備えて、中小企業はどのような準備をしておくべきでしょうか。私たちはIoTを活用し、まだ見えていない情報の見える化・データ化から始めるべきだと考えています。

 

コネクテッドインダストリーズにおける課題意識

 コネクテッドインダストリーズがそもそもどういったものか、という点については下記コラムをご覧ください。

日本版インダストリー4.0『コネクテッドインダストリーズ』は中小企業が主役?

 経済産業省から発表された、「『Connected Industries』東京イニシアティブ2017」では、日本の産業が抱える現状の課題意識として、「事業所・工場、技術・技能等の電子データ化は進んでいるが、それぞれバラバラに管理され、連携していない」と指摘しています。そして、コネクテッドインダストリーズでは、上記の課題意識のもと、「データがつながり、有効活用されることにより、技術革新、生産性向上、技能伝承などを通じた課題解決」を目指すと説明しています。また、そういったコンセプトに即した施策もいくつか発表されています。

コネクテッドインダストリーズが加速する!「Connected Industries 経済対策について」

 安倍政権や経済産業省として、つながっていないデータをつなげることに大きく舵を切ろうとしているといえます。

 

たくさんの「電子データ化」されていない情報が存在する

 しかし、そもそもコネクテッドインダストリーズで認識されている課題意識は正しいのでしょうか。前述した現状の課題意識で「事業所・工場、技術・技能等の電子データ化は進んでいる」という前提がありました。もちろん、この認識は間違っているとはいえないでしょう。様々な情報の電子データ化が進んでいる事業者もあるでしょうし、他国と比較すれば、日本の電子データ化は進んでいるのかもしれません。
 中小製造業という視点でみるとどうでしょうか。自社にはまだまだ電子データ化されていない情報がたくさん存在し、紙などのアナログ情報や、あるいは見える化できていない情報がたくさんある、と感じる方々も多いのではないでしょうか。電子データ化されていない情報はたくさん存在していますが、政府や産業全体の方針がデータを「つなげる」ことにおかれた以上、今後は、データは存在するものとして、国の施策や、製品、工場管理の手法が作られるのではないでしょうか。

 

できることから「見える化」する

 このような大きな流れを受けて、電子データ化されていない情報をたくさん持つ中小製造業はどのように行動すべきでしょうか。
 まずは、自社内で完結できて、かつ、すぐに取れるデータから取り始めてみてはいかがでしょうか。例えば、工場や製品倉庫などの温度や湿度、照度などのものづくりを取り巻く環境の情報が取り組みやすいでしょう。

 目的のないIoTは無意味か?

 もちろん、「目的をはっきりさせずにIoTに取り組むことは無意味だ」という意見も理解できます。しかし、目的や仮設の策定に時間を取られているうちに、競争環境は刻々と変化していきます。小さなリスクで始めることができるツールやサービスで「まずは始めてみる」ことが重要ではないでしょうか。

 「見える化」すれば次の仮説が出てくる

 情報を見える化すれば、カイゼンに必要な議論を行うための共通の土台を得られることになります。見える化されたデータを経験が豊富な方に見せれば、数字の背景が見えてくるでしょう。そうすれば、新たな仮説を立てることができます。
 例として、倉庫の配置の最適化について考えてみましょう。倉庫に関するIoTの事例でよくあるのは 、すべての棚やモノ、人にセンサーを取り付けてデータを収集し、見える化し、ビックデータをAI分析して在庫配置を最適化する、といった大掛かりなものです。もちろん、ここまで大規模な投資をするコストパフォーマンスが得られるなら問題はありませんが、そこまでメリットを得られる企業は少ないでしょう。そこで、まずは倉庫の四隅にセンサーを配置してみましょう。例えば、奥の方に何度も行っていることが分ったとします。そのデータをピッキングの担当者に見せれば、なぜ奥にいくのか明らかになるでしょう。実は、搬入のタイミングの関係で奥に在庫を置かざるを得なくなっているのかもしれません。そこで、奥の棚の周りに重点的にセンサーを設置し、より細かいデータを取得します。すると、どの棚に、どのタイミングでピッキングに行っているかが明らかになります。
 別の例として、IoTを活用した工程のカイゼンを考えてみましょう。工程をカイゼンするためには、機械にセンサーを取り付け、作業者の作業データを取得し、それら全てのデータを複合的に分析することが不可欠だと考えられがちです。しかし、簡単なところから始めることも可能です。まずは、機械の動作時間を取得してみましょう。そうすれば、時間帯や作業者によって停止時間が違うことが見えてくるでしょう。熟練者が見れば、停止時間の差は段取りの差からきていると気づくかもしれません。そこで、段取りにかかる時間を計測し、より深い分析を進めていけば、機械の停止時間を長くしている真の原因が見えてくるでしょう。
 こうしてデータを見える化し、そこから新たな仮説を立てる、という作業を繰り返すことで、ピッキング時間が長くなっている真の要因を特定することができるようになります。

 見える化による新たな仮説の立案プロセスイメージ


 まずは、IoTを利用して簡単な見える化を実現し、「このデータが取れるなら、あのデータも取れるのではないか?」「この数字がこうなっているのは、別の要因が関連しているのでは?」というように、そこから深く議論を進めることが可能です。小さなチャレンジから始めて大きな変化に備えることが、中小企業がコネクテッドインダストリーズに取り組む一つの方法ではないでしょうか。補助金なども活用することで、より積極的な投資が可能です。

CI実現の強い味方!コネクテッド・インダストリーズ税制とは?

弊社でも低価格でIoTを始められる「EXtelligence IoTスタートパック」を提供しております!是非ご利用ください。今なら、IT導入補助金も活用できます!

コネクテッドインダストリーズ推進の柱となる「産業データ活用促進事業」とは?

以前のコラム「コネクテッドインダストリーズが加速する!『Connected Industries 経済対策について』」で、コネクテッドインダストリーズを実現するための具体的な施策について紹介しました。今回は、その中でもデータのさらなる活用に向けた、基盤を構築するための取り組みを支援する「産業データ活用促進事業」について紹介します。

 

産業データ活用促進事業の概要

 産業データ活用促進事業に関する情報は、経済産業省商務情報政策局・製造産業局が公表している資料「Connected Industries 経済対策について」(経済産業省ウェブサイト)に掲載されています。
 同事業は、コネクテッドインダストリーズの重点5分野を中心とした事業領域において、データを共有・共用し、さらなる活用をするための仕組み作りに対して補助金を支給することで後押しする事業です。要するに、みんなにとって価値がある情報を共有して、さらなる価値を生み出すことができるような仕組みを作ってくれるならサポートしますよ、という事業になります。具体的には、データ活用のための基盤となるシステムの構築や実証運用、システム構築に向けたデータ標準・互換性、API連携等の検証調査まで、幅広い活動が補助対象となるようです。
 実際に稼働する仕組みとしては、コマツ、NTTドコモ、SAPジャパン、オプティムで提供される建設分野でのIoT活用を目指したシステム構築基盤「LANDLOG(ランドログ)」をイメージすると分かりやすいでしょう。コマツは建設現場の見える化を実現するクラウドプラットフォーム「KomConnect」を2015年から提供しています。ランドログではコムコネクトの機能を一部委譲し、より広範なデータの利活用を目指しています。先日公表されたプレスリリース(「IoTプラットフォーム「LANDLOG」アプリケーション開発プロバイダ向けに公開 」)によると、ランドログを使えば、これまで複数の専門業者の間でバラバラに管理されていた情報をつなぎ、建設現場の全体最適が実現できるようです。アプリケーション開発プロバイダは、ランドログ上に蓄積された建設機械や地形などのデータを*APIを通じて参照・利用することで、建設現場のユーザー向けのアプリケーションを開発することが可能です。
*APIについては以前のコラム「APIで実現する”ちょうどいい”業務システム導入の実現!」をご覧ください。

 このように、一社だけで情報を囲い込むのではなく、公開すべき情報を公開し、関係事業者間で利活用できるような仕組みが求められています。

 

産業データ活用促進事業の詳細

 産業データ活用促進事業の具体的な内容は下記の通りです。

 予算

 同事業には全体で18億円の予算が計上されています。約20件の事業が対象となり、1事業あたり、数千万円~最大3億円まで補助されるようです。

 事業スケジュール

 2018年2月に同事業の執行団体についての公募が行われました。現在執行事業者の選定中で、4月には事業者の公募が始まるようです。

 加点項目

 また、申請にあたっての加点項目として、下記の点が検討されているようですので、申請を検討されている事業者の方々は参考にされてはいかがでしょうか。

  1. 国内の他の共有基盤や諸外国の共有基盤との連携等、今後の拡張性が高い取組。
  2. データ解析等における最先端のAI技術の利活用等、先進的な取組。
  3. データ共有認定制度(生産性革命新法)における認定を目指した取組。

 補助対象事業

 具体的には下記のようなパターンの事業が補助対象となるようです。

「Connected Industries 経済対策について」から抜粋(クリックすると拡大します)

 抽象度の高さは否めませんが、事業全体の目的に照らして、上記のパターンを具体化することが求められるでしょう。製造業という文脈では、原料調達から、加工、製造、販売までのサプライチェーンをどのような方法で管理・見える化・活用できるのか、という調査事業が補助対象になるようです。以前のコラム「ブロックチェーン×製造業 サプライチェーン改革!」で取り上げたように、ブロックチェーンを活用したSCMの実現可能性の調査等が想定されているでしょう。また、IoT情報を集約・共有・活用するようなシステム基盤の構築も対象となりそうです。

 

 産業データ活用促進事業の事業者の募集は、4月中には始まる予定です。興味のある方は募集要項に目を通してみるとよいでしょう。また、自社が「産業データ活用事業者」にならなくとも、事業者が構築したプラットフォームは自社にとって有益なものになるかもしれません。どういった事業者が申請し、どういった取り組みが行われるのか、注視していきましょう。

コネクテッドインダストリーズが加速する!「Connected Industries 経済対策について」

2018年3月、経済産業省商務情報政策局・製造産業局より「Connected Industries 経済対策について」(経済産業省ウェブサイト)という資料が公表されました。
昨年、ドイツで開催された国際情報通信技術見本市CeBITで発表された日本版Industory4.0「Connected Industries(コネクテッドインダストリーズ)」ですが、今年に入って具体的な政府による支援策が見えてきました。
今回のコラムではコネクテッドインダストリーズを後押しするための施策をざっくりと紹介したいと思います。
※コネクテッドインダストリーズの概要については、以前のコラム「日本版インダストリー4.0『コネクテッドインダストリーズ』は中小企業が主役?」をご覧ください。

 

産業データ活用促進事業

 コネクテッドインダストリーズのキーワードは「つながる」です。日本には様々な現場のデータ(リアルデータ)が存在しているが、それらが適切に繋がっていないという課題意識のもと、「つながる」というキーワードが設定されました。産業データ活用促進事業は、産業の現場に存在するリアルデータを活用するための仕組み作りを支援する事業です。予算額は18億円で、約20件の事業を支援する予定です。補助金額の範囲は数千万から最大3億円の定額補助になります。

 詳しくは、コラム「コネクテッドインダストリーズ推進の柱となる『産業データ活用促進事業』とは?」をご覧ください。

 

産業データ活用事業者認定制度

 前項「産業データ活用促進事業」の支援対象となっているような事業者に対する認定制度も検討されています。認定を受けると、保険枠の拡大や中小企業基盤機構からの債務保証といった金融上の支援や、行政機関や公共機関から公的データの提供を受けられるという優遇措置を受けることができます。こちらは、生産性革命新法の一部として、現在開かれている通常国会に提出されています。

 

コネクテッド・インダストリーズ税制

 IoTによって今まで取得できていなかった社内や社外のデータを取得し、活用するための投資に対して特別償却や税額控除を認める税制、いわゆる「コネクテッド・インダストリーズ税制」も制定されました。具体的には、センサーやロボット、そして、データの分析や連携に必要なシステム関連設備への投資に対して優遇措置が取られます。


詳しくはこちらの記事をご覧ください。

CI実現の強い味方!コネクテッド・インダストリーズ税制とは?

 

AIシステム共同開発支援事業

 AIシステム開発の国際競争力を高めるために、リアルデータをもつ大手・中堅企業と、技術に秀でたAIベンチャーのマッチングを支援する事業です。具体的には、日系工作機械大手のファナックとAIベンチャーPreferred Networksの協業のようなモデルを創出することを目指す事業となります。概念実証(PoC)にとどまらず、本格導入まで支援することを目指します。

 

スタートアップファクトリー構築支援事業

 人工知能(AI)やロボットなどの技術革新を受けて、ソフトウェアメーカーとハードウェアメーカーの境界があいまいになってきています。コラム「2017年のITトレンド振り返り5選!」で取り上げたスマートスピーカーが好例です。昨年、ソフトウェアメーカーであるLINEが自社AI「Clova」を搭載した「Clova WAVE」を発売しました。このようにソフトウェアメーカーがハードウェア領域に進出する際には様々なハードルが存在します。そういったハードルを回避し、ものづくりに関するアイデアの実現をサポートするための「スタートアップファクトリー」の構築を金銭面からバックアップするのが「スタートアップファクトリー構築支援事業」です。中国では深センがスタートアップの開発支援で有名ですが、日本でも同じような環境の構築を目指しているようです。

 

コネクテッドインダストリーズ関連事業への集中

 以上のように、経済産業省関連予算がコネクテッドインダストリーズを意識したものとなっています。2018年度ものづくり補助金では、コネクテッドインダストリーズのコンセプトである「つながる」を意識した企業間データ活用型という類型が新設され、政府や経済産業省としてもSociety5.0という大きな目標に向けて、本格的な動きを開始したといえるでしょう。2017年に総選挙が行われたばかりですので、大きな方針は数年程度続くことが想定されます。限られた資本を集中的に投下し、ドイツやアメリカ、中国などからの遅れを取り戻したいという考えもあるでしょう。
このような大きな流れの中で重要になってくるのは、それぞれの会社の自主性だと考えられます。今回の産業データ活用促進事業でも、対象になるデータの範囲や、補助対象事業の抽象度が高く設定されています。変化の激しい社会の中で、政府や経済産業省自体も明確な答えを持っているわけではありません。実際、政府も様々な立場の方々と議論をしていきながら、日本のあるべき姿を模索しているようです<参考:「コネクテッドインダストリーズを語り合う」(METI Journal)>。変わりゆく時代の中で自社がどのような立場で競争を生き抜くのか、しっかりと考え、自分達で具体的な方向性を決めていくことが求められると言えるでしょう。

日本版インダストリー4.0『コネクテッドインダストリーズ』は中小企業が主役?

『コネクテッドインダストリーズ』とは?

第4次産業革命
-ドイツが打ち出したインダストリー4.0に始まる一連の変革を指す言葉として、ここ数年、巷を騒がせています。そして、2017年に入り、いわば日本版インダストリー4.0ともいえるような概念が打ち出されました。それが『コネクテッドインダストリーズ(Connected Industries)』です。

“つながる”をキーワードに、日本の現場力やリアルなデータを活用していこうというコンセプトで、弊社代表の抱もコラム「『コネクテッドインダストリーズ』を知って欲しい。」で触れているように、日本の製造業にとって大きなチャンスとなりえます。

経済産業省も、ドイツ連邦共和国(ハノーバー)で開催されたCeBIT2017などの各種イベントでコネクテッドインダストリーズの講演を行ったり、コンセプト動画を作成するなどして、コンセプトの周知に努めています。

出典:経済産業省『「Connected Industries」コンセプトムービー』(平成29年10月2日)

また、より大きな視点でみると、コネクテッドインダストリーズが内閣府の提唱する我が国が目指すべき姿である『Society5.0(内閣府ホームページへのリンク)』につながっていくと位置づけられています。

Society5.0

出典:経済産業省 『「Connected Industries」東京イニシアティブ2017』(平成29年10月2日)

 

中小企業が主役?

こういった国全体の動きは、どうしても中小企業にとってはどこ吹く風となってしまいがちです。しかし、国内企業の99%以上を占める中小企業を巻き込まずに、国を動かすことができないのは言うまでもありません。コネクテッドインダストリーズは中小企業が主役となるようなコンセプトだと考えられます。

経済産業省のMETI Journalの政策特集でも、

人手不足が深刻化している。しかし自動化と人や機械が繰り返しつながる「コネクテッドインダストリーズ」は、その解決策になる。その果実を受け取るのは大企業ばかりではなく、むしろ中堅・中小企業だ。

引用:METI Journal 「中小企業が主役だ!人手不足がチャンスに変わる時」2017年11月29日閲覧

と明言しています。

また、コネクテッドインダストリーズの具体的な方向性や政策でみても、中小企業に力を入れていることがわかります。

 

 コネクテッドインダストリーズの中小企業へのメリット

特に中小企業へのメリットとして、下記の事項が挙げられています。

コネクテッドインダストリーズの中小企業へのメリット

出典:経済産業省 『「Connected Industries」東京イニシアティブ2017』(平成29年10月2日)

現状の課題の解決や利益の向上が主なメリットとしてピックアップされています。実現方法としては、中小企業でも安価に使えるような基盤の整備や、別のコラム「商流EDIと決済情報がつながる新しい金融EDIとは」で紹介した金融EDIと商流EDIの連携などの規格の統一、導入への支援などを行う方針のようです。

 

 スマートものづくり応援隊

また経済産業省が主導する事業で、「製造現場の経験が豊富な人材や、IoTやロボットに知見を有する人材等が指導者としての汎用的なスキルを身につけるための研修を実施し、育成した指導者を製造業等の中堅中小企業・小規模事業者の現場に派遣することで、生産性向上や新規事業開拓を促進することを目的」(経済産業省 平成29年度「スマートものづくり応援隊」の補助事業者の公募について)とした、スマートものづくり応援事業があります。この事業を今後2年間で40か所に拡大することを目指しているそうです。

スマートものづくり応援隊

出典:経済産業省 『「Connected Industries」東京イニシアティブ2017』(平成29年10月2日)

スマートものづくり応援隊が増えれば、中小企業への支援が充実することになります。

 

まず何から始めるべきか

このようにコネクテッドインダストリーズというコンセプトは中小企業にも大きく影響があるものです。しかし、まだまだ動き始めたばかりではあります。まずは、情報収集を行い、自分達のビジネスに関係のある部分を見極めていくことが重要ではないでしょうか。そして、標準の策定や実証検証など、関われることがあれば積極的に関わることをお勧めします。大きな流れに流されるのではなく、うまく乗っていくことが重要でしょう。既にIoTや、インダストリー4.0の影響は表れつつあります。こちらの記事「電子部品の調達競争を「EDI」で勝ち抜く!」で紹介しているように、製品を取り巻く業界構造が大きく変わることも想定されます。

他国の取り組みにも注目し、どのような点で協業でき、どのような点が競争になるのか検討することも重要でしょう。

中国版Industry4.0!「中国製造2025」の現状

今から始められることとして、来るべき”つながる”時代に備えて、社内情報のデータ化、そして、取引先との関係性を深めていくことも重要です。コラム「中小製造業はEDIを利用しているか?」でも取り上げた通り、中小製造業にはまだまだEDIは利用されていません。しかし、それだけ改善・改革の余地があるということです。できることから一つずつ始めて、大きな流れに置いていかれないようにしましょう。弊社としても全力でみなさまをサポートしていきます。


コネクテッド・インダストリーズ税制

 コネクテッドインダストリーズをより普及させていくために、政府も本腰を入れているようです。平成30年度の税制改正として、「コネクテッド・インダストリーズ税制」と呼ばれる制度が追加されました(経済産業省資料「経済産業関係 平成30年度税制改正のポイント」)。同制度の優遇内容や要件等は下記のコラムで紹介しています。

CI実現の強い味方!コネクテッド・インダストリーズ税制とは?


コネクテッドインダストリーズ関連コラム!

コネクテッドインダストリーズが加速する!「Connected Industries 経済対策について」

コネクテッドインダストリーズ推進の柱となる「産業データ活用促進事業」とは?

下請中小企業振興法の振興基準が改正!中小企業共通EDIが明記

 新型コロナウイルスの感染拡大で日本を含め世界が大きな混乱に巻き込まれました。未だ予断を許さない状況ではありますが、徐々に日常を取り戻しつつあります。世間ではニューノーマル時代と言われ、従来の生活様式とは異なるライフスタイルとなりました。経済活動においても、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方が推奨され、従来と異なる発想で事業の生産性を向上する必要が求められます。今回のコラムでは、その渦中において、ペーパーレス化、在宅勤務を実現するツールとして一躍注目されているEDI(電子商取引)に関して、下請中小企業振興法(以下、「下請振興法」)の観点から紐解いていきます。

 

下請中小企業振興法 とは?

 中小企業庁「下請中小企業振興法」によると、下請中小企業法とは「下請中小企業の経営基盤強化を促進するための措置を講ずるとともに、下請企業振興協会による下請取引のあっせん等を推進することにより、下請中小企業の振興を図り、国民経済の健全な発展に寄与することを目的とするもの」と定義されています。すなわち、下請中小企業の体質改善や成長を支援する性質を持っている法律であるといえます。
 下請振興法は以下の4つの柱で構成されています。

  1. 下請企業と親企業のよるべき基準として経済産業大臣が定めた「振興基準」及びそれに係る指導・助言。
  2. 下請企業が組織する特定下請組合等と親企業が協力して作成する「振興事業計画」。
  3. 2以上の特定下請事業者が連携し、互いの経営資源を有効に活用することで、企画・提案力を向上させ、自立的に取引先の開拓を図っていく「特定下請連携事業計画」。
  4. 都道府県の下請企業振興協会が実施する「取引あっせん」や「苦情紛争に対する相談、調停」等。

 以上を見ると、下請振興法が中小企業の発展を支援しているという性質があるとわかります。下請振興法とよく間違われる法律に下請代金支払遅延等防止法(以下、「下請法」)というものがありますが、下請法とは、下請取引の公正化・下請事業者の権利保護を目的とする法律です。すなわち、下請振興法が「振興法」なのに対して下請法は「規制法」であり、法律の性質が全く異なりますので注意が必要です。
 
 そしてこの度、令和2年1月に、「振興基準」が改正されました。以下では、令和2年の改正について見ていきたいと思います。

 

令和2年改正の概要と注目点

 「振興基準」とは、下請中小企業の振興を図るため定められた、下請事業者及び親事業者のよるべき一般的な基準です。昭和46年の策定・公表以降、経済・社会情勢の変化等を踏まえて、昭和61年、平成3年、平成15年、平成25年、平成28年に改正されています。そして令和2年1月に下記2点が改正されました。

  1. 型の取引の適正化
  2. 電子化推進
  3. ※出典:中小企業庁「振興基準改正の概要資料」

     ここで重要なポイントは、「2. 電子化推進」に関して、サプライチェーンにおける電子化と業務効率化の推進として「中小企業共通EDIなどによる電子受発注の導入推進」が盛り込まれた点です。中小企業共通EDIとは、中小企業取引に最適化・標準化された、簡単・便利・低コストを目指した取引データの企業間交換の仕組みです。詳細は以前のコラム「中小製造業の生産性向上!『中小企業共通EDI』とは」をご覧ください。

     中小企業共通EDIは従来のWeb-EDIやレガシーEDIとは異なり、今後加速度的に中小企業に普及すると考えられるEDIです。今回の改正で「振興基準」に明記されたことは、国が明確に中小企業共通EDIの利用を促進していることがわかります。

     

    中小企業共通EDIで繋がる未来へ

     中小企業共通EDIは、今までも2度にわたる中小企業庁事業や高度連携促進補助金での加点項目になるなど、国からの支援は存在していましたが、今回の改正で、改めて中小企業共通EDIは国推奨のEDIであるという太鼓判が押される形となりました。

     国が目指すコネクテッドインダストリーズは、以前のコラム「日本版インダストリー4.0『コネクテッドインダストリーズ』は中小企業が主役?」でご紹介した通り、中小企業が主役です。2025年問題を踏まえて、国としてデジタル化社会の渦中で中小企業の更なる電子化促進を促す狙いがあるのはもちろんのこと、国の根幹を支える中小企業同士が繋がる社会を目指しているのでしょう。

     今回の改正によって、中小企業もEDIを導入しやすくなりました。中小企業共通EDIを導入することで、繋がる未来を実現しませんか?
    中小企業共通EDIを導入するならば、『EXtelligence EDIFAS』がおすすめです。『EXtelligence EDIFAS』は、中小企業共通EDIに準拠したクラウド型EDIサービスです。月額2,000円(税別)からという圧倒的な低価格、使いやすいインターフェースと豊富な設定機能で、誰でも簡単に操作することができます。経済産業省、中小企業庁が推進する中小企業共通EDIを始めることで、あらゆる取引先と電子データでやり取りすることが可能です。最大2カ月の無料トライアル期間もございますので、ぜひこの機会にお試しください!
    EDIFASの詳細はこちらお問い合わせこちら

グローバル時代において中小企業は何を意識する必要があるのか!?

 今日、「グローバル化」という言葉を聞かない日はないほど、世界のグローバル化は加速しています。グローバル化の流れの中で世界は一体化の傾向にあり、人、モノ、情報など、あらゆる物事が国境を飛び越えて行き来する時代になっています。もちろんグローバル化の流れは中小企業に関しても無視できないものです。2019年版「中小企業白書」では、「構造変化への対応」という章の中で、グローバル化について取り上げており、中小企業の経営者が昨今の時代をどのように捉え、行動していくべきかがデータや事例に基づいて述べられています。今回は、グローバル時代に焦点を当て、中小企業を取り巻く状況を明らかにするとともに、今後、世界が一体化する時代の中で、企業が生き残るには何を意識する必要があるかを考えていきたいと思います。

 

中小企業に差し迫るグローバル化の流れ

 2019年版「中小企業白書」では、グローバル時代における企業の海外展開の状況が明らかにされています。図1は、大企業と中小企業の直接輸出企業割合の近年の推移を示しています。大企業はここ10年あまり、直接輸出はほぼ横ばいですが、中小企業は徐々に直接輸出の割合を増加させていることがわかります。

図1:大企業と中小企業における直接輸出企業割合の推移


経済産業省「企業活動基本調査」中小企業庁「2019年版中小企業白書」を参考に(株)エクスが作成

 また、海外直接投資の状況を見ても、企業にグローバル化の流れが来ていることを見て取ることができます。図2では、大企業と中小企業の海外現地法人の保有率の推移を示しています。大企業、中小企業ともにここ10年余りの間、右肩上がりで数値が伸びていますが、とりわけ中小企業は10%程度数値が上昇するなど、大きな飛躍を見せています。

図2:大企業と中小企業における海外子会社を保有する企業割合の推移



経済産業省「企業活動基本調査」中小企業庁「2019年版中小企業白書」を参考に(株)エクスが作成

(注)
 1. 海外子会社を保有する企業とは、年度末時点において海外に子会社又は関連会社を所有している企業をいう。
 2. 「子会社」とは、当該会社が50%超の議決権を所有する会社をいう。子会社又は当該会社と子会社の合計で50%超の議決権を有する会社を含む。「関連会社」とは、当該会社が20%以上50%以下の議決権を直接所有している会社をいう。

 以上のように、海外直接輸出、海外直接投資ともに近年活発になっていることがわかります。すなわちグローバル時代において、企業はその規模の大小を問わず、国内のみに留まるのではなく、世界に進出しようとしています。とりわけ海外直接投資に関しては、大企業、中小企業ともに順調な数値の上昇を見せており、企業が国外に生産拠点を移している傾向にあることがわかります。

 

グローバル化が及ぼす中小企業への影響

 このようなグローバル化は中小企業に大きな影響を及ぼしています。最初に考えられるのが「グローバル市場における競争の激化」です。グローバル化に伴って国境の役割が薄れ、国と国の間を人やモノが自由に行き来出来る時代だからこそ、国内だけでビジネスが完結する時代は終焉し、否が応でも企業は世界という大きな土俵で戦うことを強いられます。安い労働力を武器に、性能の良い製品を安価で提供する企業も出てくることでしょう。その中で日本の中小企業がどう立ち振る舞うかは模索していかなければなりません。
 しかし、それ以外にも中小企業に大きな影響を与える要素があります。それが「取引先の海外移転」です。海外直接投資が増加傾向にあることは先ほど明らかにしましたが、今まで国内に存在していた取引先が、部門を海外に移すことはよく耳にする話でしょう。このグローバル化の時代において、日本の中小企業は国内だけの取引先を想定しているだけでは不十分であり、全世界に広がる取引先を想定した経営を行う必要があるといえます。すなわち、グローバル・サプライチェーン・マネジメントが求められているといえるでしょう。

 

コミュニケーションの精密化が鍵となる

 このような国内外に広がった取引先のマネジメントを実現するには、何を意識する必要があるのでしょうか。国外という物理的距離の離れた企業との効果的なやり取りをするのは、国内の企業との連携以上に大変なものがあります。すなわち、国内の企業とのやりとり以上にコミュニケーションの精密化を意識する必要があるといえるでしょう。
 では、どのようにコミュニケーションの精密化を図っていけば良いのでしょうか。メールや電話、ファックスといった今までの様々な情報共有手段では、複数の取引先相手に効果的に情報共有等のコミュニケーションを取るのは限界があります。加えて、取引先が世界各地に散在している状況では、なおさら管理が難しいと考えられます。
 よって、そのような従来のコミュニケーション手段を超えた新たな手段を準備する必要があります。そこで有効なのは企業間のコミュニケーションを支援するITサービスの利活用です。例えば、情報交換の履歴を残すことができ、情報共有時に発生する認識の相違の問題を防ぐ機能があることや、複数のメンバーで共有すべき情報を一斉に伝達することができる機能があること、また多言語に対応していることなど、簡単で安全かつ便利なサービスが適しているといえます。
 「コネクテッドインダストリーズ」が叫ばれ、企業間の繋がりが推し進められている昨今だからこそ、企業間でスムーズに情報共有できる状態を実現することが、企業の安定的な成長に不可欠であるといえるでしょう。

 弊社では、「EXtelligence SCB」というサービスをご用意しております。「EXtelligence SCB」は、弊社が提供する知的プラットフォーム「EXtelligence」のサービスの一つで、クラウド型企業間グループウェアサービスです。SCBを使うことで、低コストかつ短期間で企業間の情報共有基盤を構築することができます。情報の一元化を図りながら、情報を正確に取引先に伝えることができ、グローバル時代のコミュニケーション強化に打って付けのサービスです。多言語にも対応しているため、海外との情報交換も可能です。取引先とのコミュニケーションやサプライチェーン・マネジメントに関して少しでも不安や気になることがあれば、是非「EXtelligence SCB」をご検討ください。

 

令和2年度 の概算要求からみる「 ものづくり補助金 」の行方

 各省庁から令和2年度予算の概算要求が出揃い財務省にて取りまとめられました。各省庁が提出した概算要求の総額は一般会計で約105兆円となり、平成31年度予算の要求総額102.8兆円を超え、2年連続過去最大となっています。その中で、中小製造業が特に関係する『ものづくり補助金』が来年どうなるか気になるところです。今回は公表された概算要求から令和2年度の『ものづくり補助金』を予想し、今から準備できることを示したいと思います。

 

企業間連携の予算は拡大、企業が単独申請するものづくり補助金は補正予算に含まれることが濃厚

 経済産業省の令和2年度概算要求のうち、中小企業・小規模事業者関係の要求も平成31年度の1318億円から1386億円へ増額しました。しかしその中で、ものづくり補助金における、複数企業がデータ連携する場合の設備投資等を支援する「ものづくり・商業・サービス高度連携促進事業」は、昨年同様、当初予算として概算要求に組み込まれているものの、前年100億円から70億円へ減少しています。というのも、平成31年度の概算要求時点では、「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援事業」という名で、企業が単独申請する「試作開発型」も含んだ形式にしていましたが、平成31年度当初予算成立時には「ものづくり・商業・サービス高度連携促進事業」という名になり、複数企業がデータ連携する場合の支援に絞り込まれました。平成31年度「ものづくり・商業・サービス高度連携促進事業」の当初予算は50億円ですので、それと比較すると今回の概算要求は拡大したものと考えてよいでしょう。

 一方、企業が単独申請するものづくり補助金は、平成31年度の当初予算から外れたものの、平成30年度の第2次補正予算で、過去最大級の1100億円規模で組まれた「中小企業生産性革命推進事業」に「IT導入補助金」と「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業」として含まれていました。したがって、企業が単独申請するものづくり補助金については、規模は不明ながらも昨年同様、補正予算で割り当てされることが濃厚です。

 

政府の思惑とは裏腹に企業間連携による補助金申請が低調

 昨年度からものづくり補助金が当初予算に組み込まれたのは、中小製造業にとって大きな前進です。そして、先述の概算要求の内訳から、政府としては複数企業がデータ連携することによる生産性向上を優先して期待していることが伺えます。しかし、過去の公募結果を見る限り、企業が単独申請する形式のものづくり補助金と比較すると、その活用は限定的のようです。

 平成29年度補正予算のものづくり補助金で新設された「企業間データ活用型」では、企業が単独申請する「一般型」等と共に公募受付されましたが、採択者全体の約0.4%(53件)という結果になりました。また、現在、2次公募が始まっている平成30年度第2次補正予算の「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の1次公募結果が14927者の応募で7468者の採択に対し、平成31年度「ものづくり・商業・サービス高度連携促進補助金」の1次公募結果は、全国で139件、344者の応募で、96件、238者の採択に留まりました。「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業」の予算規模が800億円に対し、「ものづくり・商業・サービス高度連携促進事業」の予算規模が50億円とはいえ、応募件数はかなり少ないのが実状のようです。徐々に拡大傾向にあるとはいえ、企業間連携による効率化に取り組む企業をどのように増やすかが課題といえます。
 

補助要件を緩和し企業間連携による生産性向上への取り組みを期待

 そういった背景からか、今回の概算要求のPR資料によると令和2年度の「ものづくり・商業・サービス高度連携促進事業」は補助要件が緩和される見込みです。「企業間データ活用型」の後継である「企業間連携型」は、従来、ほかの多くの事業と同様に事業実施期間が1年間でしたが、企業間のデータ連携による新たな付加価値創出や生産性向上には特に時間が掛かるため、最大2年間の支援を行う考えのようです。さらに補助上限額を平成31年度の2000万円から3000万円に拡大して要求しています。

出典:経済産業省 令和2年度経済産業省概算要求のPR資料

 また、今回から『サプライチェーン効率化型』という新たな類型を作ろうとしているようです。「企業間連携型」では連携体の幹事企業だけではなく、連携体に参加する取引企業が共に申請する必要があり、ハードルが若干高いものでした。しかし、『サプライチェーン効率化型』では幹事企業が代表して申請すればよいので、補助金をより活用しやすくなるといえるでしょう。
 

単独申請のものづくり補助金は補正予算次第、企業間連携型は今から準備を

 先述のとおり、企業が単独申請する「一般型」等のものづくり補助金は補正予算次第となります。ですので、現在、概算要求で明らかになっている「企業間連携型」や新たな類型「サプライチェーン効率型」の利用準備を進めてはいかがでしょうか。「企業間連携型」は事業実施期間が2年間になっても、公募期間が長くなるかは公募事業を運営する事務局次第となりますので、早く申請準備するに越したことはありません。政府から事業でどのような取り組みを想定しているのか、例が公表されていますのでご参照ください。

出典:全国中小企業団体中央会 平成31年度ものづくり・商業・サービス高度連携促進補助金で想定される取組例
 
 中小企業共通EDIを利用したFAXや電話で行っていた受発注業務の電子化など、中小企業でも取り組みやすい内容もあります。
中小企業共通EDIについてはこちらの記事もご覧ください。

中小製造業の生産性向上!「中小企業共通EDI」とは

 いずれにせよ連携体での申請となる以上、取引企業への協力打診や役割分担の決定等が必要となります。取引企業の協力を得るのは最も時間が掛かるので、申請を考えている企業は今からでも取引先に相談しましょう。また、政府が推進している「先端設備導入計画の認定」、「経営革新計画の承認」は、単独申請型のものづくり補助金でも加点要素、補助率アップ条件となる公算が高いので、今から取り組んでおくと申請時に有利に働くでしょう。
 
 いかがでしたでしょうか。政府としては高度連携推進事業という名前の通り、コネクテッドインダストリーズの実現に”つながる”ことを強力に促しています。現時点では概算要求ですので、会期末の予算成立まで不確定な状況ですが、今から準備を進めておいて損はありません。予算の少ない中小企業は、補助金を上手に利用するべくアンテナをしっかり張りましょう。
 
 弊社では企業間データ活用型の取り組み例に挙げられた中小企業共通EDIに対応したクラウドEDIサービスを提供していますので、お気軽にお問い合わせください。

平成30年度補正&平成31年度当初予算案「ものづくり補助金」の注目ポイント!

 昨年12月21日、平成31年度予算案等が閣議決定し、平成30年度2次補正予算案のものづくり補助金に関する情報が公開されました。現時点で判明しているものづくり補助金の概要をもとに、前年のものづくり補助金との変更点を交えながら、今年度の予想をしていきます。

 

平成30年度補正&平成31年度当初予算案
のポイント

  • 「中小企業生産性革命推進事業」として、「ものづくり・商業・サービス補助金」「持続化補助金」「IT導入補助金」を一体的に措置
  • 従来補正予算で計上していた「ものづくり・商業・サービス補助金」の当初予算化を実現


経済産業省関係 平成31年度当初予算案及び平成30年度第2次補正予算案の概要」から抜粋(p.14~P.15)

 

ものづくり補助金とは

 「ものづくり・商業・サービス補助金」(通称:ものづくり補助金)は、新製品開発のための製造機械の購入や効率的な最新の加工機等の購入やシステム構築費用などを支援し、中小企等業の生産性向上を図ることを目的とした補助金です。

  • ものづくり補助金の対象事業者
  •  対象事業者は中小企業・小規模事業者等となっており、「3~5年で、『付加価値額」年率3%及び『経常利益」年率1%の向上を達成できる計画」の提出が必要となっています。
    ※一定の要件を満たすNPO法人も申請対象です。

    • 補助上限額・補助率

    •  出典:中小企業庁「ものづくり補助金」平成30年12月26日更新

       一般型と小規模型の対象経費区分は以下の通りです。

    • 一般型
    •  機械装置費、技術導入費、運搬費、専門家経費、 クラウド利用費

      • 小規模型
      •  機械装置費、原材料費、技術導入費、外注加工費、 委託費、知的財産権等関連経費、運搬費、専門家 経費、クラウド利用費

         
        2019年のものづくり補助金では、補助金を活用する事業者の資金調達がしやすくなるように、補助金交付決定通知をもとに補助金が支払われるまでの間に融資ができるPOファイナンスという仕組みも活用できるようです。
        POファイナンスについてはこちらの記事をご覧ください。

        POファイナンス で中小企業の資金繰りに光明。EDIとの併用で更なるメリット。

         

        ものづくり・商業・サービス高度連携促進事業

         「企業間データ活用型」と「地域経済牽引型」は、「ものづくり・商業・サービス高度連携促進事業」として、平成31年度予算案に組み込まれています。


        出典:経済産業省「ものづくり・商業・サービス高度連携促進事業

         

        企業間データ活用で生産性を向上

         「ものづくり・商業・サービス高度連携促進事業」の「企業間データ活用型」は、「コネクテッドインダストリーズ」の取り組みを日本経済の足腰を支える中小企業・小規模事業者にも広く普及させるべく、事業者間でデータを共有・活用することで生産性を高める高度なプロジェクトを支援するものです。複数企業でデータや情報を共有し、生産性の向上を図るプロジェクトに1事業者あたり2,000万円(補助率1/2)が補助されます。

         「コネクテッドインダストリーズ」に関しては、以下のコラムもご参照ください。

        日本版インダストリー4.0『コネクテッドインダストリーズ』は中小企業が主役?

        企業がつながる”CI時代”にEDIを導入する際の6つのポイント

         弊社が提供する「EXtelligence EDIFAS」では、受発注情報以外に生産計画や支給情報の共有が可能です。また、「EXtelligence IoT」では自社の温湿度や照度といった情報を収集・可視化するだけでなく、IoTデータを企業間で共有することができます。例えばカメラで画像認識したデータや現場の環境の情報、作業実績をIoT情報として自動で収集し、相手企業に共有することで報告の手間を無くし、リードタイムを短縮します。「企業間データ活用型」を利用して、「EXtelligence EDIFAS」「EXtelligence IoT」を導入してみませんか。

         月額2,000円(税抜)から始められるクラウド型EDIサービス『EXtelligence EDIFAS』は、使いやすいインターフェースと豊富な設定機能で、誰でも簡単に操作することができます。また、クラウド環境利用なので、申し込んだその瞬間からご利用いただけます。(最大2カ月の無料期間)ぜひ、お試しください。

         その他にも、弊社が提供する生産管理システムやスケジューラー、タブレットを活用した帳票ソリューションといったシステムの構築に、「中小企業生産性革命推進事業の一般型」が活用できます。

         まだ不確定な情報もありますが、情報収集をして、すばやく行動することが重要です!
        ものづくり補助金や製品詳細などお気軽にお問い合わせください。
        EDIFASの詳細はこちらお問い合わせこちら

        製造業が注目すべき2019年 ITトレンド 5選!

         あけましておめでとうございます。
        今年も皆様に役立つ「IT」をキーワードとしたコラムをお届けしていきたいと思います。
        今年は消費税増税、新元号の施行が予定されており、市場環境的にもオリンピック需要の減退、米中貿易摩擦など世界経済の激流により、不安定な景況が予想されるとさまざまなアナリストが指摘しています。その中で、今年のコラム第1弾は、昨年同様、製造業に関連するITトレンドを予想したいと思います。
        昨年のITトレンドについては下記コラムをご覧ください。

        製造業が注目すべき2018年ITトレンド6選!

         

        「AI」のイノベーションは続くか

         昨年のコラム「製造業が注目すべき2018年ITトレンド6選!」でも挙げたAI(人工知能)の革新ですが、ITトレンドとしてAIを外すわけにはいきません。製造業においては、AIを搭載したFA(factory automation)機器の導入や、画像認識技術を利用した異常検知といった分野で、AIの活用が広がっています。2019年のAI動向については、昨年末から多くのメディアが楽観的なものから懐疑的なものまでさまざまな予想をしていますが、傾向としては、過度の期待からそのギャップを埋める幻滅期に入るとしているところが多いようです。
         たしかに、2018年は多くの企業がAI活用にチャレンジしたものの、活用するデータの精度の問題や、期待する結果を得るためのアルゴリズム化の難しさに直面したことでしょう。また、AIのブラックボックス問題により、社会的なルール整備が強く求められています。
        ブラックボックス問題については下記コラムをご覧ください。

        AIのブラックボックス問題の解決に期待が高まる XAI(説明可能なAI)とは


         しかし、AIによりイノベーションを起こした事例は枚挙に暇がありませんので、2019年は、浮き彫りになった課題によりAIによる革新が停滞するか、それを物ともせずAIによりイノベーションを起こす企業が増え続けるか必見です。

         

        IoT活用を加速させる
        「エッジ・コンピューティング」

         数年前から爆発的に発展しているIoT関連サービスですが、中堅・中小製造業においても、設備の稼働状況をリアルタイムに視覚化するなど、IoT技術の基礎的な活用は一定の普及が進んでいます。また、単なる「見える化」だけでなく、カメラやセンサから得られる情報を利用して、モノの検査やカウントといった業務を画像認識などの「AI」技術により効率化するソリューションの活用も広がってきました。しかし、そういった活用をする場合、センサやカメラの膨大なデータをそのままクラウドに送るとなると、時間が掛かり過ぎて実運用に耐えられません。そこで、センサやカメラ等のデバイスに近い場所(エッジ)で、予め分析に適したデータに変換、分析処理などする「エッジ・コンピューティング」の必要性について、多くの企業で理解が広がると考えられます。「エッジ・コンピューティング」は数年前からIT業界のキーワードとして挙がっていましたが、IoTサービスの浸透、さまざまな機能を持つインテリジェントセンサの発展、通信ネットワークの革新である5Gと関連して今年は注目が集まるでしょう。

        第5世代移動通信システム5Gが製造業に与える影響

         

        バリューチェーンの最適化にも期待される「RPA」

         2017年から大きな話題となっている「RPA」。2018年もさまざまなRPA商品が生まれ、大企業や金融機関などで普及が進みました。一方、普及が進むことによって野良ロボット問題などRPAの導入にさまざまな課題も認識されるようになりました。
         しかし、国家施策である「働き方改革」の長時間労働是正への対応など、生産性向上効果が分かりやすいRPAは2019年も引き続き注目が集まりそうです。
         

         製造業においては、事務作業の効率化はもちろんのこと、政府がコネクテッドインダストリーズで提言している、あらゆるモノや企業がつながることで、「製造業のサービス化」に代表されるバリューチェーンの最適化が求められています。

        「製造業のサービス化」の最前線を追う

         そういったことを実現するためには、企業内の情報のデジタル化、企業間取引に関わる情報などのデジタル化が不可欠です。デジタル化にはコストが掛かりますが、比較的安価に導入できるRPAは、その実現の助けになるでしょう。
         特に、いまだ手作業が多く、生産性向上が急務な中小企業には、即効性があるRPAの普及が期待できます。
         中小企業のRPA活用についてはこちらのコラムをご覧ください。

        中小企業で盛り上がるRPA~小粒な業務を現場主導で スモールスタート ~

         

        「ブロックチェーン」
        技術の本質に気付く人が増える

         2019年にブロックチェーンはAIと同じく幻滅期に入ると考えられますが、破壊的イノベーションを秘めた技術であることは間違いありません。ブロックチェーンに限らず、中央集権的管理から分散管理への変遷はIT全体のトレンドといえます。製造業では、偽装問題や複雑化するサプライチェーンの透明性や安全性への活用が期待されます。

         製造業でのブロックチェーン活用については下記コラムもご覧ください。

        ブロックチェーン×製造業 サプライチェーン改革!

         トヨタでは2017年から自動運転車が走行する運転データを共有する点でブロックチェーン技術の活用に取り組んでいるようです。
         このほか、ブロックチェーンのプラットフォームのひとつであるイーサリアムの「スマートコントラクト」を活用し、VMI(ベンダー管理在庫)の自動発注の契約、決済、履歴をシステム的に担保するといった用途なども考えられます。
         2018年の仮想通貨界隈の喧騒とは打って変わり、2019年はブロックチェーン技術本来の有効性に注目が集まり、実用に向けた取り組みが進むでしょう。

         

        生産効率向上と技能継承に期待が高まる
        「ウェアラブル・デバイス」

         2019年も、労働人口減少や高齢化という構造的問題は、すぐには解決されない状況にあります。また、マス・カスタマイゼーションにつながる多品種少量生産の企業が増加する中で、熟練者の技能継承と、現場作業員の生産効率向上が大きな課題になるといえます。
         そこで、現場作業者の技能や能力拡大をアシストするウェアラブル・デバイスに注目が集まると予想されます。ウェアラブル・デバイスを利用すれば、例えば、VR技術を組み合わせることで、遠隔地からあたかも作業現場にいるかのように熟練作業者が非熟練者を作業指導したりすることも可能になり、技能継承に一役買うことが期待されます。

        VR(仮想現実)で変わる製造業の5つの業務!

         生産効率向上についても、先述のIoTを利用した装置の稼働監視や、異常検知など普及が進んでいるものの、実際の作業の大半は人が担っており、直接的に作業者を支援するウェアラブル・デバイスは有効でしょう。ウェアラブル・デバイスは大企業だけではなく、中小企業での利用も加速しているので、今年はどれだけ普及するか注目したいところです。

         

         いずれも不安定な景況の中で注目が集まるのは、生産性向上効果が期待できるもの、もしくはコネクテッドインダストリーズなどの潮流を見据えた、ビジネスモデルの変革に活用するものがキーワードになりそうです。
        本コラムを提供している株式会社エクスとしては、製造業の発展をITの側面から支援すべく引き続き尽力する所存ですので、本年もどうぞよろしくお願いします。

         
         月額2,000円(税抜)から始められるクラウド型EDIサービス『EXtelligence EDIFAS』で、EDIに取り組んでみませんか?使いやすいインターフェースと豊富な設定機能で、誰でも簡単に操作することができます。また、クラウド環境なので、申し込んだその瞬間からご利用いただけます。最大2カ月の無料期間もございますので、ぜひお試しください!
        EDIFASの詳細はこちらお問い合わせこちら

        2025年大阪万博の開催目的でも言及された「SDGs」とは?

         持続可能な開発目標(SDGs)は、大阪・関西万博(以下、大阪万博)の開催目的でも言及されるなど、最近注目が高まっています。今回は、SDGsの概要と製造業との関連について解説していきます。


        SDGs(持続可能な開発目標)とは何か?

         SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ(外務省ホームページ)」に記載された2016年から2030年までに持続可能な世界を実現するための国際目標で、17の目標・169のターゲット・232の指標で構成されています。前身であるミレニアム開発目標(2001年策定)は発展途上国向けの開発目標だったのに対し、SDGsは先進国自身が取り組む普遍的な目標となっています。
         外務省がSDGsの概要と日本の取り組みを紹介する動画を公開しています。3分程度の動画ですので、ぜひご覧になってください。

         17の国際目標は下記の通りです。

        SDGs

         ロゴは国際連合広報センターホームページよりダウンロード可能です。

         環境、人権、労働、教育など、様々な観点から目標が策定されていることが分かります。また、日本政府もSDGsの実現に向けて取り組んでおり、その取り組みは「持続可能な開発のための2030アジェンダと日本の取組(外務省ホームページ)」にて紹介されています。


        SDGsは2025年の大阪万博の開催目的にもなっている

         大阪万博の開催目的は、ホームページで公開されています。こちらでは、「SDGs(持続可能な開発目標)達成の目標年である2030年まで残り5年となる2025年は、実現に向けた取り組みを加速するのに極めて重要な年」とした上で、「国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)が達成される社会」を目指すことを1つの目的として掲げています。もう一つの目的は日本の国家戦略Society5.0の実現です。 
         2025年の大阪万博に向けて、日本全体でSDGsに関係する取り組みが加速していくでしょう。特に万博が開催される関西では、SDGsへの注目がより高くなることが予想されます。2017年の末には、近畿経済産業局や国際協力機構(JICA)関西センターなどがSDGsに関連する知見の共有やSDGsの社会実装を目的とした「関西SDGsプラットフォーム」を設立しました。こちらのプラットフォームには民間企業を中心に、NPOやNGO、そして、地方自治体や教育機関など、約500の企業・団体が加盟しています(2018年12月18日現在)。こうした流れの中で民間企業もSDGs推進の一端を担うことになるでしょう。また、SDGs推進による自社への影響も考慮しておく必要があるでしょう。


        製造業とはどのような関連があるか?

         もちろんSDGsは製造業にとっても無関係ではありません。外務省が作成した資料「『持続可能な開発目標』(SDGs)について」を見ると、「経済成長と雇用」「インフラ、産業化、イノベーション」などの目標達成のための具体策として「コネクテッドインダストリーズ」が挙げられています。当コラムでも、日本版インダストリー4.0として何度か取り上げてきましたが、SDGsの推進においてもコネクテッドインダストリーズは重要な位置づけとなるようです。

        日本版インダストリー4.0『コネクテッドインダストリーズ』は中小企業が主役?

         また、同資料にもある通り、「実施手段」の目標(「持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。」要するにSDGsに掲げた目標を達成するための仕組み作り)を達成する手段として、SDGsに賛同する企業へのESG投資を推進する仕組みが構築されそうです(ESG投資については「ESG投資時代、サプライチェーンの一翼を担う中小製造業はチャンス!」にまとめています)。部品の調達や外注加工など、関わる企業が多い製造業としては注目すべき観点でしょう。
         あるいは、SDGsの実現に向けては、省エネやエコというキーワードも重要になってきますので、「モノ」を作る製造業としては見逃せません。環境にやさしい素材や再生可能エネルギーの活用、そして、燃費の良い製品の開発など、今後さらにニーズが高まってくるでしょう。


         このように大阪万博の誘致に伴い注目が高まっているSDGsですが、製造業へも大きな影響が予想されます。さらに、万博の誘致によってSDGsを推進する動きは加速するでしょうから、民間企業としても迅速で柔軟な意思決定が求められるでしょう。

         エコの一環として、業務でのペーパーレス化に努めませんか?

        中小製造業の働き方改革!ペーパーレス化

         まずは身近な課題から取り組みましょう!