月別アーカイブ 12月 2019

2019年のITトレンド振り返り5選

 今年も残すところ1週間余りとなりました。皆様にとって2019年はどのような年だったでしょうか。今年も様々な出来事がありましたが、元号が平成から令和に変わったのは大きな出来事だったのではないでしょうか。さて、令和の時代を迎えた日本ですが、今年も昨年同様にIT界隈で様々なトレンドがありました。今回のコラムでは、2019年のITトレンドを振り返っていきたいと思います。

 

超高速・超低遅延「5G」

 今年、「5G」という用語をあらゆる場所でお聞きになったのではないかと思います。総務省「第5世代移動通信システム(5G)の今と将来展望」によると、5Gとは第5世代移動通信システムのことで、現在の第4世代移動通信システム(LTE-Advanced、4G)に代わるシステムとして注目されています。「超高速」、「超低遅延」、「多数同時接続」が主要な性能である5Gですが、来年の本格展開までついに秒読み段階に入りました。
 5Gの詳しい内容と製造業との関係については、以前のコラム「第5世代移動通信システム5Gが製造業に与える影響」に記載しておりますので、そちらをご覧ください。

第5世代移動通信システム5Gが製造業に与える影響

 

人材不足の救世主「HR Tech」

 トレンド用語2つ目は「HR Tech」です。現在、日本の人事分野では非常に注目されている用語となっています。ITmedia「AIで採用活動はどう変わる?セプテーニに聞く『HR Tech』の現在」によると、HR Techとは「HR(Human Resources)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語で、クラウドや人工知能(AI)、ビッグデータ解析といったテクノロジーを駆使し、採用・育成・評価・配置など人事業務の効率化と質の向上を目指すサービス全般」のことであり、「採用管理」、「労務管理」、「人材管理」、「社内コミュニケーション」、「人材育成・福利厚生管理」のように多分野で活用されています。
 人材不足や新入社員の早期離職が注目されている昨今、「ヒト・モノ・カネ・情報」といった経営資源の中でも、この時代、「ヒト」が果たす役割は大きいです。安定した経営を実現するために、採用と採用後の育成は企業にとって重要なことは言うまでもありません。人手不足が叫ばれ、十分な採用活動が難しい時代だからこそ、人事の分野にITの力を用いることを検討するのは非常に価値があると考えられます。

 

ウェアラブルなんてもう古い!?「インプランタブル」

 コラム「製造業が注目すべき2019年 ITトレンド 5選!」では、ウェアラブル・デバイスをご紹介しました。

製造業が注目すべき2019年 ITトレンド 5選!

 しかし2019年は、身体の外側に装着する「ウェアラブル」から、体内に入り込んだ形で利用する「インプランタブル」へと流行の最先端は遷移しました。「身体の中に入れる」、皆様はどう思いますか?
 日経新聞「コンピューターを服用、『インプランタブル』が普及」には、「インプランタブル」の代表例がいくつか挙げられています。例えば、「スマートコンタクトレンズ」や「デジタルメディスン」です。簡単に表現すると、センサー付きのコンタクトレンズや薬のことです。センサー付きのコンタクトレンズや薬なんて、ドキドキしますね。
 スマートコンタクトレンズの場合、目から直接得られるグルコース値などの情報を基に、血糖値を定期的に把握することが可能になります。また、デジタルメディスンでは、実際に薬が飲まれたかどうか、また正しい飲み方がされたかどうかを把握することが可能になります。これによって、例えば炭水化物を減らせば糖質をカットできるのか測定したり、医師が患者の服薬状況を確認したりすることが可能となる利点があります。
 しかしながら、蓄積されたデータの取り扱いには個人情報の面で課題が残っています。実用化されるのは数年後になるかもしれません。来年以降も注目していきたい用語ですね。

 

移動に革命をもたらす!「MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)」

 トレンド用語4つ目は「MaaS」です。「MaaS」と聞くと馴染みが無い方もいらっしゃるかもしれませんが、「カーシェアリング」など具体的な例は皆様にとって聞き慣れた用語なのではないでしょうか?
 総務省「次世代の交通 MaaS」によると、「電車やバス、飛行機など複数の交通手段を乗り継いで移動する際、それらをまたいだ移動ルートは検索可能となりましたが、予約や運賃の支払いは、各事業者に対して個別に行う必要があります。このような仕組みを、手元のスマートフォン等から検索~予約~支払を一度に行えるように改めて、ユーザーの利便性を大幅に高めたり、また移動の効率化により都市部での交通渋滞や環境問題、地方での交通弱者対策などの問題の解決に役立てようとする考え方の上に立っているサービスがMaaSです」と定義されています。つまり、あらゆるモビリティサービスがシームレスに連携し、スマホアプリ等で検索、予約、決済できる仕組みのことを指します。あらゆるモビリティサービスには、従来の電車やバス、タクシーといった公共交通手段だけではなく、カーシェアリングやバイクシェアリングのようなシェアリングサービスも融合されているので、人々の移動手段がより自由に、効率の良い選択肢になります。自動運転の実現による運転者不足の解消、運行状況、時刻表データ、駅や停留所の位置情報、走行データ、交通状況、車両の位置情報等と自動運転、AI、オープンデータといったITの力が、従来の交通・移動手段に融合することで生まれる次世代の交通といえるでしょう。
 北欧の国、フィンランドでは既に「MaaS」が実現されており、電車やバス、民間タクシー、バイク、自転車などあらゆる交通手段が連携しています。日本での「MaaS」を実現には、官公庁や大企業が主導で動いていく必要があるでしょう。実際に、国土交通省やJR東日本、小田急電鉄が取り組みを始めています。
 車は一家に一台所有するといった「所有」の概念を前提とした我々の移動手段は、みんなで分かち合うという「シェア」の概念をベースとした時代に変化しようとしています。移動手段がより自由に、そして更に効率化されることで、人々にとって利益となるだけではなく、排気ガスの削減など環境にとっても良い結果をもたらします。加えて、今まで公共交通機関ではアクセスの悪かった過疎地や辺境地においても、交通手段が改善される可能性があります。日本での実現は少し先の話になるかもしれませんが、今後目が離せない分野の一つであることは間違いありません。

 

働き方改革の切り札!「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」

 何といっても外せないのが「RPA」。今年も「RPA」がトレンド用語にランクインしました。RPAの勢いは2019年でも一向に衰えを見せず、むしろ加速度的に世の中に浸透していると思われます。本コラムでも、RPAに関する内容を様々な視点から取り上げてきました。詳しくは今までのコラムをご覧ください。
 昨年に引き続き、「働き方改革」や「業務効率化」が世間で騒がれました。「働き方改革」を実現する切り札として、RPAはまだまだその勢いを失うことはないでしょう。また最近では、一歩進んだ音声認識と組み合わさったRPA製品にも注目が集まっているようです。本コラムにおいても、来年以降、日々進化しつつあるRPAに関する記事を上げていきたいと思います。

 補足にはなりますが、弊社ではこの度、『Owlgarden(オウルガーデン) RPA』というRPA製品を開発・リリースいたしました。『Owlgarden RPA』は、“基幹システムに強い”RPAです。現場の担当者が自分の業務を自分で自動化できる直感的なシナリオエディター、基幹システムとの連携に強いEAI(データ連携)機能や多彩な認識技術により、あらゆる業務の自動化を実現できます。RPAに少しでもご興味がある方は、是非『Owlgarden RPA』をご検討ください。30日間の無料トライアルもございますので、お気軽にお試しください。

 いかがでしたか。2019年も様々な分野でITが大活躍しました。以前のコラム「令和2年度の概算要求からみる『ものづくり補助金』の行方」で取り上げたように、来年度も製造業に関わる政府からの補助金について、非常に期待がもてます。

令和2年度 の概算要求からみる「 ものづくり補助金 」の行方

 「思い立ったが吉日」という言葉もあるように、先延ばしにせず、できる時に社内のIT化を進めてみてはいかがでしょうか。
 2020年はオリンピックイヤーでもあります。日本経済が好調なこの時期に、ITがどのような動きをするのか、来年も目が離せません。

 それでは皆様、よいお年をお迎えください。

厚生労働省「業務改善助成金」で生産性向上と働き方改革を実現しよう!

 厚生労働省が実施している中小企業・小規模事業者への支援事業の一つである「業務改善助成金」の募集が始まっています。厚生労働省によると、業務改善助成金とは「中小企業・小規模事業者の生産性向上を支援し、事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)の引上げを図るための制度です。生産性向上のための設備投資(機械設備、POSシステム等の導入)などを行い、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた場合、その設備投資などにかかった費用の一部を助成します」とありますので、中小企業や小規模事業者にとっては設備投資を図り、事業所内の生産性を向上させる良い機会であるといえます。本コラムでは、厚生労働省の「業務改善助成金」に関して、今年度の募集内容に関する詳細と、令和2年度予算概算要求から来年度の募集予想をしていきたいと思います。

 

業務改善助成金の今年の募集内容

 厚生労働省の公式ホームページには、今年度の募集内容の詳細が記載されています。申請期限は2020年1月31日なので、今からの準備でもまだ間に合います。募集内容や要件が複雑ですので、下記でご紹介していきます。
 まず制度概要として、コースが下記のように2種類に分かれています。

業務改善助成金の制度概要
出典/厚生労働省 業務改善助成金:中小企業・小規模事業者の生産性向上のための取組を支援

 
 「平成31年度業務改善助成金のご案内」に記載がある通り、助成金の要件として事業場内最低賃金を30円以上引き上げる必要があります。その上で、引き上げる労働者数によって50万円~100万円の助成金を受け取ることができます。助成対象事業場の条件が「事業場内最低賃金800円未満(30円コース<800円未満>の場合)」や「事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が30円以内」、「事業場規模が30人以下」と厳しく定められていますが、助成上限額が最低でも50万円、助成率が「30円コース(800円未満)」で5分の4、「30円コース」で4分の3というのは、中小企業にとって非常に価値のある助成金であると思われます。また、生産性要件を満たした場合は、助成率が割り増しされるのも注目すべきポイントです。生産性要件に関しては別途資料がありますので、そちらをご覧ください。
 助成金支給の要件は大きく分けて4点あります。「1. 賃金引上計画を策定すること(事業場内最低賃金を一定額以上引き上げる<就業規則等に規定>)」、「2. 引上げ後の賃金額を支払うこと」、「3. 生産性向上に資する機器・設備などを導入することにより業務改善を行い、その費用を支払うこと(<1>単なる経費削減のための経費、<2>職場環境を改善するための経費、<3>通常の事業活動に伴う経費は除く)」、「4. 解雇、賃金引下げ等の不交付事由がないこと」があります。設備投資をするのみならず、生産性向上に向けて賃金を引き上げ、それを支払うことが必須であるのがポイントと思われます。
 最後に、設備投資の例としてはどのようなものがあるのか確認しておきましょう。ここでは、「POSレジシステム導入による在庫管理の短縮」、「リフト付き特殊車両の導入による送迎時間の短縮」、「顧客・在庫・帳票管理システムの導入による業務の効率化」、「専門家による業務フロー見直しによる顧客回転率の向上」が挙げられています。特殊車両といった大きなハード系の設備から、業務システムといったソフト系の設備、もしくは専門家によるコンサルティングといった無形のものまで、「設備投資」とはいえかなり幅広い例を挙げており、業務改善や生産性向上に対する効果を論理的に説明し実証できるのであれば、ハード系・ソフト系問わずあらゆるものが「設備投資」に該当すると感じられます。「設備投資」という言葉に勝手なイメージと偏見を持たず、一度検討してみる価値はあるでしょう。

 

令和2年度の予算概算要求から見る、来年度の「業務改善助成金」

 では、令和2年度の業務改善助成金の募集内容はどうなるでしょうか。ここからは、令和2年度厚生労働省所管予算概算要求関係の資料から予想していきたいと思います。
 まず、厚生労働省の令和2年度予算概算要求の資料を見ると、「最低賃金・賃金引上げに向けた生産性向上等の推進、同一労働同一賃金など雇用形態に関わらない公正な待遇の確保」という項目の中に「生産性向上に資する設備投資等により雇用管理改善を図る中小企業等への助成金による支援」という文章があります。「生産性向上」、「設備投資」という文言から、「業務改善助成金」に関するものではないかと予想できます。

厚生労働省 令和2年度予算概算要求
出典/厚生労働省 令和2年度予算概算要求の概要

 
 また、昨年度の「平成31年度予算概算要求」と比較してみると、上記が「業務改善助成金」のことを指しているということがより確実に思えます。

厚生労働省 平成31年度予算概算要求
出典/厚生労働省 平成31年度予算概算要求の概要

 
 図のように、「生産性向上に取り組む中小企業・小規模事業者に対する支援」の中に、「生産性向上に資する設備投資等により雇用管理改善を図る企業に対する助成」という文章があります。これは令和2年度の予算概算要求内の文章と非常に類似しています。すなわち令和2年度にも平成31年度と同様の「業務改善助成金」が公募される可能性は十分あり得ると考えられます。
 では、最後に金額を見ていきましょう。予算概算要求額を見ると、平成31年度の1,223億円に対して、令和2年度は1,449億円と微増しています。平成31年度と異なり、令和2年度では、予算の概算要求に盛り込んでいる「最低賃金・賃金引上げに向けた生産性向上等の推進、同一労働同一賃金など雇用形態に関わらない公正な待遇の確保」という同一項目内に「非正規雇用労働者の正社員化・処遇改善を行う企業への助成金による支援」が存在するため、一概に「業務改善助成金」の予算額が増えるとはいえませんが、今年同様の予算が助成金に割り当てられることは期待できるでしょう。

 

真の生産性向上で働き方改革を実現

 ここまで、今年度と来年度の「業務改善助成金」を見てきました。業務改善助成金は、単なる設備投資になるだけではなく、結果として「働き方改革」に繋がるものではないかと考えられます。
 昨今、「働き方改革」という用語を聞かない日はないほど、世間で「働き方」が注目されています。しかしながら、単に労働時間を減らす、残業時間をゼロにするだけでは真の意味での「働き方改革」には繋がりません。むしろ労働時間を削るだけでは、会社の売上が減少し、結果として経営状態を危ぶませる可能性があります。つまり真の意味で「働き方改革」を実現するには、労働時間を削減すると同時に、社員一人一人の「生産性」を高めることが必ず求められるでしょう。
 社員の「生産性」を高めるためには、「社員のモチベーション向上」と「仕事内容の見直し」が必要であると考えられます。社員が限られた労働時間で今まで通り、またはそれ以上の成果を出すにはモチベーションを上げる必要があります。その為の一番簡単な手法として、社員の賃金向上が考えられるでしょう。すなわち、今回ご紹介した「業務改善助成金」の要件に合致しています。
 加えて、「仕事内容の見直し」という点では、限られた労働時間を最大限に活用するために、任せられる業務は機械に任せ、人間は人がすべき業務に集中するという「業務の仕分け」が大切です。定型業務のような決まりきった作業は、RPAといった自動化できるツールで自動化を行い、人間はより創造的で思考が問われる非定型業務を担当する必要があるでしょう。「業務改善助成金」では生産性向上のための設備投資に対して助成金が支払われます。この機会に、RPAを導入するのを検討されてはいかがでしょうか。

 弊社ではこの度、『Owlgarden(オウルガーデン) RPA』というRPA製品を開発いたしました。『Owlgarden RPA』は、“基幹システムに強い”RPAです。現場の担当者が自分の業務を自分で自動化できる直感的なシナリオエディター、基幹システムとの連携に強いEAI(データ連携)機能や多彩な認識技術により、あらゆる業務の自動化を実現できます。本製品の導入により、人間が担当する必要のない「定型業務」を簡単に自動化することが可能です。「業務改善助成金」をご検討の皆様、また「業務の自動化」にご興味がある皆様は、是非『Owlgarden RPA』を一度ご確認ください。

エクス発のRPA「Owlgarden RPA」登場!

 2019年11月に弊社が開発した『Owlgarden(オウルガーデン) RPA』をリリースしました。これまで本コラムでも掲載してきましたが、RPAは日本の労働力不足・生産性向上の課題を解決するツールとして注目されています。日本には既に多くのRPAがあり、サーバ型やデスクトップ型といった導入タイプから、UIの認識技術、対応アプリケーション、価格など、製品によって様々なタイプが登場しています。その中で、我々が自信をもって提供する『Owlgarden RPA』は、次のような特徴を持っています。

  • ブロックを繋げるようにシナリオを組んでいく直観的で分かりやすいUI
  • データベース連携やデータ加工などのEAI機能を標準搭載
  • 基幹システムに多い表形式の画面を操作する明細認識

 今回はリリース直後ということで『Owlgarden RPA』の特徴と合わせて、製品詳細サイトでは紹介しきれなかった開発背景やこれまでのRPA製品との違いについて解説させていただきます。

 

直観的で分かりやすいUI

 これまでも「分かりやすい」「簡単」「プログラム知識不要」をセールスポイントとしているRPA製品はたくさんありました。やはりパソコン作業を自動化するRPAとしては、現場の社員自らがツールを使いこなし、自分で作業自動化に取り組み、そこから生産性の高い働き方を考えていくというサイクルができてこそ、企業全体の働き方改革になると考えています。一般的にはフローチャートや1行ずつ処理を羅列していくような画面を持つRPAが多い中、『Owlgarden RPA』の大きな違いは”ブロックを繋げるようにシナリオを組んでいくUI”にあります。
 

 ブロック1つ1つが「クリック」「文字入力」「メール送信」といった処理の塊になっており、人間が行う作業手順と同じように左から右へ並べていくことで、自動化のシナリオを作成していきます。ブロックはそれぞれ作業の内容によって色分けされているため、どのような処理が並んでいるかを一目で把握でき、理の並び替えやグループ化の整理も直観的な操作になっています。
 これは、小学生のプログラミング教育にも使われる『Sclatch』や『レゴWeDo 2.0』の操作感覚に近く、これまでのRPA製品と比べて、初心者が非常になじみやすいツールになっています。小学生が直観的に分かりやすいと感じられる形式であるならば、プログラミング経験のない大人でもきっと学びが早いでしょう。
 

EAI機能標準搭載

 EAIとは「Enterprise Application Integration」の略で、異なる複数のシステムやアプリケーションをつなぎ、データを統合させるツールのことです。『Owlgarden RPA』はExcelやメール操作はもちろん、データベースへの接続機能を標準搭載しています。これまでのRPAはデータベース接続の機能まで含む製品は珍しく、オプションになっていたり、他社EAI製品との連携が必要になるものが多いと思います。
 これは、弊社が25年にわたって生産管理システムを提供してきた企業だからこそ、標準機能での実装にこだわった部分になります。多くの企業がデータベースを利用した基幹システムを導入していること、またそれを扱う人間の作業こそRPAで自動化できる範囲が大きいのではないかと考えた結果です。

 2019年11月時点では『Oracle』と『PostgreSQL』の対応としていますが、今後も継続的に新しいデータベースへ連携できるように機能追加を予定しています。

 

表形式の画面を操作する「明細認識」

 パソコンのUI操作を自動化するためには、導入するRPAがどのような認識技術を持っているかが大きなポイントとなります。『Owlgarden RPA』では、WindowsアプリケーションやWebブラウザのプログラムを解析する「構造認識」と、ディスプレイに表示されているUIを画像としてマッチングさせる「画像認識」の両方の技術を搭載しています。RPA市場の傾向としても、より安定した自動化や適用範囲を広くするため、このように両方の技術をもった製品が増えてきました。
 次の画像は、弊社生産管理システム『Factory-ONE 電脳工場』の在庫照会画面になります。例えば、RPAで10月末時点の在庫数「88」という値を取得したいと思っても、表形式(明細)画面のUIを1つのオブジェクトとして認識してしまいます。これは、RPAで自動化にチャレンジする時の残念な”あるある”といえます。一般的にはこのような場合、「画像認識」を使って目印(アンカー)となる画像から座標値を指定し、その位置の数値をOCRで値として取得する方法で自動化を実現します。しかし、画像や座標による認識もOCR精度も安定するとはいえません。

 
 このような表形式(明細)画面をもつ基幹システムは非常に多く、RPAによる作業自動化のハードルになっていると考えています。『Owlgarden RPA』は「明細認識」という技術を搭載しており、表形式(明細)画面の構成や値を構造的に解析することで、文字の取得や入力、クリックなどの安定した操作を実現しています。
 

RPAの個性もいろいろ

 これまで『Owlgarden RPA』の特長を紹介してきましたが、他の製品にも強み・弱みは当然あります。これから導入を検討される方も多いとは思いますが、数あるRPA製品の中から理想の1つを選ぶことだけが正解とは限りません。毎年、性格も得意分野も異なる新入社員を採用するように、RPAも得意分野の異なる製品を導入(採用)し、最適な業務へ適用(配属)させて、それぞれが連携(コミュニケーション)できるような環境・組織づくりが、これからのRPA社会に必要なのかもしれません。
 

 弊社が提供する『Owlgarden RPA』は、“基幹システムに強い”RPAです。現場の担当者が自分の業務を自分で自動化できる直感的なシナリオエディター、基幹システムとの連携に強いEAI(データ連携)機能や認識技術により、あらゆる業務の自動化を実現します。従来のデスクトップ型RPAでは難しい大量データの処理もEAIで克服可能です。