月別アーカイブ 3月 2018

IT導入補助金にも必須! SECURITY ACTION (セキュリティアクション)とは?

2018年度もサービス等生産性向上IT導入支援事業( IT導入補助金 )が継続実施されることになりました。2018年3月28日からIT導入支援事業者の登録受付が開始される予定ですので、中小企業・小規模事業者のみなさんは、4月以降に申請できる見込みです。IT導入補助金については、こちらの記事をご確認ください。

IT導入補助金の活用で「働き方改革」を実現!

その*IT導入補助金の申請要件となる「 SECURITY ACTION (セキュリティアクション)」をみなさんご存知でしょうか?
今回のコラムはそのSECURITY ACTIONについてご紹介いたします。

*サービス等生産性向上IT導入支援事業事務局ポータルサイト
サービス等生産性向上IT導入支援事業 公募要領』の6ページより

 

SECURITY ACTION(セキュリティアクション)とは?

SECURITY ACTIONは独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が運営する、中小企業自らが情報セキュリティ対策に“取り組むこと”を自己宣言する制度です。

SECURITY ACTIONでは、取組み目標に応じて「★一つ星」と「★★二つ星」のロゴマークが提供されます。あくまで自己宣言なので、ロゴマークの使用には費用は掛かりません。
それぞれの取組み目標は次のとおりです。

★一つ星

「情報セキュリティ5ヶ条」に取り組むことを宣言

★★二つ星

「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」で自社の状況を把握し、情報セキュリティポリシーを外部に公開したことを宣言

 上述の通り、決して難しい内容はなく気軽に取り組むことができます。

 

企業のセキュリティ意識は依然として低い

このようなSECURITY ACTIONが制定された背景として、企業のセキュリティ意識の低さがあります。昨今、クラウドやIoT、AIなどのIT利活用が声高に叫ばれていますが、その一方で、特に中小企業などはセキュリティに対する意識が希薄なのが実状です。
総務省が調査した「通信利用動向調査」から企業のセキュリティ対策状況を見てみましょう。


(出典)総務省 平成28年「通信利用動向調査」
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05.html

図を見ると、情報セキュリティ対策を実施している企業は98.4%と、殆どの企業は何らかの対策をしているようです。しかし、よく見てみると、ウィルス対策プログラムを導入している以外は、半分以上の企業が充分に取り組めていないことが分かります。例えば、OSのセキュリティパッチの適用やセキュリティポリシーの導入は50%を切る水準となっています。これでは折角ウィルス対策プログラムを導入しても、充分な対策とはいえません。

本来であれば、上述のような対応にISO/IEC 27001やISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)を取得する方が望ましいですが、これらの取得には費用も掛かり、維持管理の手間などからハードルが高いと考える企業が多いのが実状です。そのため、SECURITY ACTIONのような、中小企業でも始めやすい制度が必要になったのだと考えられます。

 

SECURITY ACTIONはIT導入補助金に必須?

SECURITY ACTIONは2017年2月に下記の団体が参加した共同宣言で発表されました。

一般社団法人中小企業診断協会
全国社会保険労務士会連合会
全国商工会連合会
全国中小企業団体中央会
特定非営利活動法人ITコーディネータ協会
特定非営利活動法人日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)
独立行政法人情報処理推進機構
独立行政法人中小企業基盤整備機構
日本商工会議所
日本税理士会連合

 上述の何れの団体もIT導入補助金を実施している経済産業省が主管庁です。また、経済産業省自身もSECURITY ACTIONの普及を推進しています。昨年度は経済産業省が創設し、NPO法人 日本ホスピタリティ推進協会が運営する「おもてなし認証規格」がIT導入補助金の加点項目として挙げられていました。こうした背景もあり、SECURITY ACTIONを取得していることはIT導入補助金の申請要件となったのでしょう。

 

いかがでしたか。SECURITY ACTIONを実践することで、社内のセキュリティ意識が向上し、外部へ自社の取り組みをアピールできるので、セキュリティ対策が不十分な企業にはおすすめです。また、上述のとおり、IT導入補助金の採択に有利に働く可能性がありますので、これを機に自社のセキュリティ意識を高める取り組みをされてはいかがでしょうか。

ブロックチェーン×製造業 サプライチェーン改革!

ブロックチェーンといえば、仮想通貨交換業者7社に対して金融庁から行政処分が行われたことが記憶に新しいですが、「製造業が注目すべき2018年ITトレンド5選!」でも取り上げたように、仮想通貨の根幹をなすブロックチェーン技術は様々な分野での応用が期待されています。製造業も例外ではなく、サプライチェーンマネジメント(SCM)や、IoT関連での活用が期待されています。
 今回は、ブロックチェーン技術がSCMにおいてどのように活用できるのか、他分野での事例も参考にしながら検討していきたいと思います。

 

ブロックチェーン技術の活用事例

 2017年10月に一般社団法人日本ジビエ振興協会は、ジビエ食肉のトレーサビリティシステムへ、テックビューロが提供するブロックチェーン構築ソフトウェア「mijin」を使ってブロックチェーン技術を活用することを発表しました(「日本初!ジビエ食肉流通トレーサビリティにmijinブロックチェーンを本採用」)。このシステムでは、ジビエの加工地で食肉データをブロックチェーン上に記録します。ブロックチェーンに記録されたジビエ食肉に関する情報は、流通業者や最終消費者であるレストランの料理人などから参照できるようになります。ブロックチェーンの特長の1つとして、データの改ざんが困難な点がありますので、ブロックチェーン上に記録されたジビエ食肉データは容易に改ざんすることができません。したがって、最終消費者は自分のもとに届いたジビエが規格に則った、安心、安全な食肉であることの確認が可能になります。
 似たような事例ですと、ウォルマートがIBMと協力して、米国産のマンゴーや中国産の豚肉でブロックチェーン技術を試しており、正しい産地の情報を関係者がすばやく参照できる仕組みが作られています( AFPBB News 「仮想通貨のブロックチェーン技術 『食の安全』に活用」2018年3月16日閲覧 )。

 また、貿易分野でもブロックチェーン技術を活用した大きな変化が起きそうです。デンマークに本社を置く海運会社大手マースクとIBMが国際貿易の課題解決に本腰を入れています。こちらの事例では、ブロックチェーン技術の改ざん困難性と可視性を活用し、様々な会社が関係する国際貿易の輸送に関するワークフローをデジタル化しています。ワークフローがデジタル化できたことによって、半世紀以上続いていた「紙ベース」の管理体制が刷新され、業務効率化とコスト削減が期待できるようです。詳しくはこちら『ブロックチェーンがもたらす、国際貿易の「デジタル版」文明開化』(IBMホームページ 2018年3月16日閲覧)をご覧ください。

 

サプライチェーン改革!

 前記の事例を参考に、サプライチェーンにどのようにブロックチェーン技術を活用することが可能か考えてみましょう。

 偽装対策

 まず、製品の偽装対策にブロックチェーン技術は活用できるでしょう。ジビエの事例にあったように、ブロックチェーンの改ざん困難性を利用して、その製品が誰によって作られたのか、明確にすることが可能です。また、運送業者や商社などの協力を得ることができれば、どこを経由して製品が自分の手元に届いたのか確認することも可能です。ブロックチェーンを活用して製品の偽装対策を行うことで、メーカーは自社の機会損失を低減することが可能ですし、製品を購入するエンドユーザーも確実に正規品を購入できるようになります。

 ESG対策

 特にヨーロッパを中心にESG投資という考え方が広まりつつあります。これは、環境破壊や人権問題に十分配慮している企業への投資を進める考えで、十分な配慮がなされていないと判断された場合には投資家からの投資が引き揚げられる恐れがあります。ブロックチェーン技術を活用すれば、ESG対策にもなるでしょう。自社が調達している原料や部品が、どのような状況で産出、生産されているかをブロックチェーン上に記録しておけば、自社が環境破壊や人権問題に配慮していることを明確に示すことが可能です。日本でもESG投資に関する関心は急速に高まってきています(「2500兆円超え!?世界で急拡大“ESG投資”とは」NHKクローズアップ現代+ )。

 

ブロックチェーン技術を実装する環境が整いつつある

 上記のジビエの実証実験では、テックビューロのmijinというソフトウェアが使われていますが、mijinを使えばクラウドや自社のデータセンターの中に、自分達だけのブロックチェーン環境を構築することが可能となります。また、必ずしも自社の基幹システムなどの全てをブロックチェーンに置き換える必要はなく、改ざん不可能な形で残したいデータや、逆にオープンにすることで活用可能なデータのみをブロックチェーン上に記録することもできます。

 また、事例紹介でも何度か出てきたIBMはブロックチェーン技術の活用にかなり積極的です。同社の「IBM Blockchain Platform」を使えば簡単にブロックチェーン技術を活用することが可能です。IBMのブロックチェーンに関する取り組みや事例はホームページ( IBM ホームページ )で多数公開されていますので、是非ご覧になってください。

 このようにブロックチェーン技術は製造業にも様々な影響を与える可能性が高いといえます。インダストリー4.0やコネクテッドインダストリーズ「日本版インダストリー4.0『コネクテッドインダストリーズ』は中小企業が主役?」のような製造業のあり方を大きく変え得る潮流との親和性も高いでしょう。また、ブロックチェーン技術を活用する環境も整いつつあります。自社に適用するとすればどのような適用が可能なのか、そして適用できそうであれば具体的なアクションを起こしてみることが重要ではないでしょうか。

 弊社にお声がけいただければ、テックビューロのmijinやIBM Blockchain Platformを活用してどのようなことが可能になるのかお話させていただきます。

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再び脚光を浴びるOCRとその背景

「働き方改革」への機運の高まりにより、生産性の低い作業を自動化や効率化しようと盛り上がりを見せています。手入力業務を効率化できる技術としてOCRがあります。OCRといえば、何十年も前から活用されている技術ですが、「AI」や「RPA」という時代の変化を受けて、重要な技術として再び脚光を浴びています。
 今回は、なぜOCRが再び注目されているのか、昨今の技術の変化も踏まえて解説します。

 

OCRとは

 OCR(Optical Character Recognition/Reader、光学的文字認識)とは、手書きや印字を読み取り、デジタル化(コンピュータが利用できる文字コードに変換)する技術です。書類をスキャンして文字を抜き出し、ExcelやWordといったソフトウェアで扱える文字に変換するので、手入力する作業を効率化できるのです。

 

データ入力の自動化

 私たちの行う業務はAIやRPAなど、さまざまな技術によって大幅に改善することが可能になりました。しかし、未だ紙媒体で管理する業務が多く、紙からシステムへの入力作業が必要です。自社内であれば、はじめからタブレット端末を使用して入力するなど工夫ができますし、取引先とのやり取りであれば、EDIを活用するなど紙を介さずに取引をすることが可能です。しかし、すべての業務や取引先で紙媒体での管理を無くすことは難しく、どうしてもシステムへの入力作業が必要になります。そんな時に入力作業を効率化できるのがOCRです。

 

AIの技術により認識率が向上

 数十年前からあったOCRですが、問題もありました。日本語はひらがな、カタカナ、漢字と文字の種類が多く、誤認識されることが多々ありました。例えば、「白」と「自」など似た字は多く誤認識されていました。しかし、ここ数年で発展したAI技術を活用し、認識率は大幅に向上しました。AIを活用したOCRは以下のような流れで利用できます。

・OCRで書類から手書きや印字の文字を読み取り。
・その際、読み取った情報が不正確であってもAIが自動で補正。
・補正後、デジタル化された文字を人間が確認し修正。
・修正をしたデータをRPAでシステムに自動入力。

 AIの活用により、以下のことが可能になりました。
・論理的な推論や経験から読み取った情報を自動で補正することが可能。
・誤認識した文字をAIが学習し文字認識精度が向上。
・非定型レイアウトの書類からAIが学習して必要項目を抽出。

 人間による確認と修正が必要にはなりますが、修正を行うたびに自社内でよく使う言葉や業界用語などを学習し、読み取り精度が向上していきます。AI技術により発展したAI-OCRの登場で、認識精度が大幅に向上し、再びOCRに注目が集まっているというわけです。

 

データが”つながる”時代に

 日本版インダストリー4.0といわれる「コネクテッドインダストリーズ」では、データの”つながり”が重要になってきます。システム間や企業間など、さまざまなところでデータが”つながる”時代には、データを持っていること自体に重要な意味が出てきます。重要であるデータの入力処理を効率的に行うために、今後OCRは更に利用されていくと考えられます。

 しかし、どれほどOCRの技術が進んだといっても100%正確に認識するわけではないので、完全に自動化することはできません。人が確認する作業を交えながらOCRを活用し、いかに業務を効率化できるかが重要になります。

 

OCRとEAI、EDIを組み合わせ、受発注業務の自動化を実現する方法を紹介するセミナーを2018年7月10日(火)に開催予定ですので、こちらも是非ご参加ください!

ものづくり補助金申請企業は必見!SBIR制度( 中小企業技術革新制度 )とは?

平成30年2月28日にものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金)の公募が始まりましたが、今回のような補助金の交付を受けることで、さまざまな優遇処置の特例を受けられる「SBIR制度(中小企業技術革新制度)」をご存知でしょうか?多くの方は聞いたことがないと思いますが、 SBIR制度では研究開発した技術の事業化や新たなビジネスモデルを確立する際にさまざまな支援を行っています。

 

SBIR制度とは?

 SBIR制度は、中小企業や個人の研究開発と、そこで完成した技術などの成果の事業化を支援することを目的にした制度です。中小企業庁が所管していますが、現在7省(総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省)が参加する省庁横断的な制度です。SBIR制度では、SBIRが指定した国の研究開発のための補助金(SBIR特定補助金)を利用した企業に対し、資金調達や信用保険の保証枠拡大などのさまざまな支援策が設けられています。SBIR制度は元々アメリカで施行されている制度で、1998年に日本版にアレンジして創設されました。アメリカのSBIR制度は、イノベーションを起こすアイデアを持ったベンチャー企業や民間の発明者に対する資金援助・育成が主眼に置かれていますが、日本のSBIR制度は中小企業の補助金政策強化の毛色が強い内容となっているようです。

 

SBIR制度の具体的な支援策

具体的には次のような支援策が設けられています。

(1)日本政策金融公庫の低利融資を受けられる
(2)公共調達における入札参加機会が拡大
(3)SBIR特設サイト(J-Net21)で事業PRが可能
(4)研究開発事業の成果における特許料等が減免
(5)新事業開拓保険制度において信用保証協会の債務保証枠が拡大
(6)中小企業投資育成株式会社からの投資枠が拡大
(7)小規模企業設備資金制度の貸付割合が拡充

 いずれも有効活用できる支援策ばかりですが、特に資金調達の優遇は新商品開発や新技術による革新を目指す中小企業にとって魅力ある支援策となっています。
各支援策の詳細は中小企業庁ホームページやSBIR特設サイトに掲載されています。
中小企業庁HP FAQ「SBIR(中小企業技術革新制度)について」

 

ものづくり補助金交付を受けてSBIR制度を活用

 先述のようにSBIR制度を活用するためには、まずSBIRが指定する補助金の交付を受けなければなりません。SBIR制度は研究開発の分野に限定されるように思われますが、対象となる補助金は多岐に渡ります。平成28年度補正予算の特定補助事業ではものづくり補助金も指定され、今年度のものづくり補助金も特定補助事業に指定される予定のようです。
また、J-net21の特定補助金活用事例にあるとおり、ITを活用した生産性向上の取り組みでものづくり補助金を利用した場合においても、SBIR制度を活用できます。なお、ものづくり補助金のほか、平成29年度予算の事業でSBIR特定補助金の対象として指定された事業は下記に公開されていますので、過去に補助金の交付を受けた企業やこれから補助金の申請をお考えの企業はご参考にしてください。
中小企業庁HP 平成29年度予算における特定補助金等の事業一覧

 

 SBIR制度は、補助金を利用する企業にとっては一石二鳥の制度なので、利用しない手はありません。まずはSBIR制度にも活用できるものづくり補助金にチャレンジしてみませんか?もちろん、単にお金をもらう目的で補助金を利用しては意味がありませんので、コラム「日本版インダストリー4.0『コネクテッドインダストリーズ』は中小企業が主役?」でご紹介したような今後の潮流を見据えた経営計画を立て、ビジネスモデルの変革にトライすることが重要です。
弊社でもご相談を受付けていますので、お気軽にお問い合わせください。